研究課題
60例の6歳から18歳までの子供の安静時機能的MRIデータを用いてグラフ理論に基づくネットワーク解析を行い、脳発達・成熟に伴うネットワークパラメータの変化について検討した。脳を左右45領域、合計90領域に分割し、安静時の脳活動MRI信号の時間変化が脳領域間で相関する組み合わせを検出し、90x90の相関マトリクスを作成した。次いでグラフ理論による解析を行い、情報伝達の効率を示すクラスター効率、経路長および各種のネットワークパラメータを算出した。その結果、子供の脳もsmall worldの特性を示すこと、脳発達とともにsmall world特性が増加することを示した。また、男児は女児に比べて高いsmall world特性を示した。脳局所パラメータの検討では、前頭葉でパラメータの加齢に伴う増加が見られたが、頭頂葉、側頭葉、後頭葉では加齢に伴う減少が見られた。デフォルト・モードネットワークを形成する領域で、パラメータの性差が認められた。またattentionに関与する脳領域ではIQと正の相関が見られたが、デフォルト・モード領域、言語領域では負の相関が見られた。291例の6歳から18歳までの子供の脳拡散テンソル画像(DTI)を用いてファイバー・トラッキング解析を行い、線維連絡が3本以上ある脳領域間をネットワーク有りと判定して、1024x1024の相関マトリクスを作成した。これを用いてグラフ理論に基づくネットワーク解析を行った。その結果、加齢とともに増加あるいは減少するパラメータが見られた。また、局所パラメータも加齢とともに増加あるいは減少するパラメータが見られた。また、性差が見られるパラメータもあった。以上、脳MRIを用いたネットワーク解析により、子供の脳発達に伴う情報伝達パターンの変化を明らかにした。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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