研究課題/領域番号 |
23240070
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
安田 和則 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20166507)
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研究分担者 |
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 研究部門長 (20223951)
大橋 俊朗 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30270812)
黒川 孝幸 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 准教授 (40451439)
北村 信人 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80447044)
仙葉 愼吾 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (40466496)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ダブルネットワークゲル / 軟骨分化 / 自然再生 / 細胞内情報伝達 / 光イメージング / 細胞メカニクス / 質量分析 |
研究概要 |
1)マイクロアレイを用いてATDC5細胞の培養初期における発現遺伝子の網羅的解析を行った結果、PAMPSゲル上では通常培養と比較してTGF-β/BMP signaling関連遺伝子群の発現が特異的に誘導されていた。またウエスタンブロット法でSmad1/5のリン酸化が特異的に増加していることを証明した。さらにBMP特異的阻害剤を投与すると細胞凝集が見られず、軟骨分化マーカーの発現抑制を認めた。以上より、BMP-SmadシグナルはPAMPSゲルによるATDC5細胞の軟骨分化誘導に特異的であることが発見された。 2)ATDC5細胞の軟骨分化過程において、nifedipine(他3種)の投与でATP振動を抑制すると、細胞凝集は抑制され軟骨マーカー遺伝子の発現も抑制された。しかし2-DGの投与でATP振動を抑制すると、前者は抑制されるが、後者の発現は抑制されなかった。一方、ATP振動の周波数と細胞凝集度は正の相関を示した。以上より、ATP振動は軟骨形成の細胞凝集過程に必須であることが発見された。 3)DNゲル誘導再生組織から分離した細胞群(兎)に対して5種のCD抗原の同定を試みたが、ヒト幹細胞で見られる明瞭な陽性所見が得られなかった。そこで幹細胞セルラインであるC3H10T1/2細胞に対してDNゲルの直接効果を証明した。すなわち、DNゲル上の培養では、3~14日において2型コラーゲン、アグリカン、SOX9の遺伝子発現がPS上と比較して有意な上昇を示した。 4)DNゲル上で培養したATDC5細胞のヤング率は、6時間目でアクチン構造のリモデリングを伴って有意に上昇することが解った。また細胞内張力を低下させるとヤング率の増加(=軟骨分化)が有意に促進されることを発見した。 5)PAMPSゲルを血清に1週間浸漬し、吸着されたタンパク分子を網羅的にMS/MS解析した。ゲル内から124種(血清からは137種)のタンパク質を同定した。その中で、細胞間シグナル伝達関連5種および細胞分化関連6種の分子が注目された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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