研究課題
長期的運動の降圧や腎保護効果の機序を明らかにするため、食塩感受性高血圧ラットにおいて高食塩食負荷(HS)による腎障害に対して長期的な運動が与える影響について検討した。雄性Dahl食塩感受性ラットを0.5%通常食塩食摂取+非運動群、通常食塩食摂取+運動群、8%高食塩食摂取+非運動群、高食塩食摂取+運動群の4群に分け、運動群にはトレッドミル運動を8週間実施した。HSにより血圧は上昇したが、長期的運動は血圧に影響を与えなかった。HSは蛋白尿、糸球体濾過量、糸球体硬化を悪化させ、長期的運動はそれらを抑制した。酸化ストレスはHSにより増加したが、長期的運動により軽減し、NO代謝産物であるNOxの尿中排泄量は長期的運動により増加傾向が認められた。以上の結果から、食塩感受性高血圧ラットにおいて長期的な運動は血圧非依存性に腎保護作用を有し、酸化ストレスの軽減、NO系の改善が関与している可能性が示唆された。透析中の運動療法に関して、電動補助(アシスト)つきエルゴメータは運動負荷としては軽すぎる場合が多いために、安価・軽量で、患者の体力に合わせて軽度~中程度の負荷量を調節できるエルゴメータの開発の必要性を感じ、昭和電機が開発・製作を引き受け、「てらすエルゴ」が完成した。研究代表者は試作品の段階からその監修に携わった。「てらすエルゴ」を使用しながら透析中の運動療法を多施設で行ったところ、透析中の血圧過降圧の頻度の減少、身体機能の向上、趣味活動や外出機会が増えるなど活動範囲も拡大することが明らかになり、普及に努めている。また、腎臓リハの有効性や方法をまとめた本邦初の成書である「腎臓リハビリテーション」(医歯薬出版)を2012年に発刊し、2012年~2013年にNHK「きょうの健康」、「名医にQ」、「あさイチ」、読売新聞などでも腎臓リハが紹介され、さらに、2013年の国際リハ医学会(ISPRM)での腎臓リハの講演などを行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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