研究課題
本研究では、手話の言語認知過程の解明、手話動作の自動生成・合成を支援する記述法の研究、およびアニメーションによる情報提供・コミュニケーション支援へ応用することを目的としている。最終年度となる本年度は、実施計画に基づき下記の課題について実施した。1. 医療系手話単語の見直しでは、手話母語者、通訳士、医療関係従事者の協力により、意味内容と手話動作の一貫性、手話動作制約条件により136単語の手話形の変更、昨年度の単語に追加すべき使用頻度語彙調査・検討から新たに158単語の医療系手話単語の手話形の決定を行い、変更単語、新抽出単語をモーションキャプチャにより254単語の3次元動作の収録を行った。次に、例文作成では、聴覚障害者に説明を必要とする53医療系単語に対して例文の作成とその手話訳の作成を行い、モーションキャプチャにより3次元動作の収録を行った。2.手話の形態素レベルでの記述では、昨年度の記述結果の分析作業を行い、新たにNVSG要素モデルとし使用する記号群の決定を行った。また、形態素の構造分類、パラメータ構造の抽出、類辞(CL)の分類を行った。3.BVH(BioVision Hierarchy) 形式のデータを用いて提案しているNVGS要素モデルを基に形態素分析・編集エディタの設計・開発を行った。基本機能を開発したエディタと手話アニメションエンジンとしてTVMLを用いて医療系手話電子化形態素辞書の構築を行った。最終年度のまとめとして、国際会議に3編の投稿を行い採択となった。また、NVSG要素モデルに関しては学会の論文誌へ投稿を行った。今後の課題は、手話の一般単語の記述形式、NVSG要素モデルからの手話動作の合成方法について検討を行うことである。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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ヒューマンインタフェース学会論文誌
巻: 15 ページ: 409-418