研究課題/領域番号 |
23240090
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
瀬尾 和哉 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (60292405)
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研究分担者 |
下山 幸治 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (80447185)
太田 憲 慶應義塾大学, 大学院・政策メディア研究科, 特任准教授 (10281635)
仰木 裕嗣 慶應義塾大学, 大学院・政策メディア研究科, 准教授 (90317313)
鈴木 省三 仙台大学, 体育学部, 教授 (00179219)
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キーワード | スポーツ工学 / 同時最適化 / 風洞実験 / 円盤投げ / スキージャンプ / ボブスレー / ボール |
研究概要 |
スポーツでは、用具が変われば、最適スキルも変わる。用具とスキルは、競技力向上への両輪である。本研究課題では、スポーツ用具とスポーツスキルを並列に取り扱い、最適な用具とスキルを明らかにすることにより、競技力の向上を目指す。以下、競技ごとに説明する。 円盤投げ ・無回転、及び回転する円盤に働く空気力を風洞実験により、測定した。 ●測定した空気力を基に飛翔軌跡をシミュレーションするプログラムを完成させた。 ・最適化計算により、最適な投げ出し条件と最適な慣性モーメントを明らかにした。 ・投げ出し時に選手が制御できる変数(設計変数)と最適解の関係を自己組織化マップで表示し、データマイニングした。 ボブスレー ・目的関数を検討した。その結果、抗力最小化が唯一の目的ではないことを確認した。 ・スキージャンプ ・実物大模型を製作した。 ●模型を吊り下げる為の門型台車を改良した。 サッカー ●各種のサッカーボールの風洞実験をし、空力特性を得た。 ●PSP計測により、サッカーボール表面圧力場を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
円盤投げに関して、用具とスキルを同時に最適化することにより、スキルのみの最適化よりも飛距離が長くなった。研究目的である用具とスキルの同時最適化の効果を示す事が出来た。初年度としては、順調な滑り出しである。ただし、PIV計測が出来なかった。地震の影響(全額を使用可能になったのが11月、その後、公告、入札、納品)により、PIV一式の納品が年度末だったためである。
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今後の研究の推進方策 |
全ての競技に対する共通の課題として、最適化手法の改善がある。 昨年度、円盤投げに対して、用具とスキルの同時最適化により、ベターな解が得られる(競技力向上)ことを確認できた。しかし、最適化計算を繰り返すたびに異なる解(良い解ではあるが)が出力された。そこで、よりロバストな最適化手法を開発する必要がある。 スキージャンプの風洞試験は、宮崎の曳航風洞を用いた地面効果実験を行う。加えて、テイクオフ局面の空力係数のデータベース化を行う。 サッカー、円盤に関しては、PIV計測を行う。 スキージャンプ、円盤、ボブスレーは、形状を変数とした空力特性の応答曲面構築を行う。
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