研究課題/領域番号 |
23241001
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
角皆 潤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50313367)
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研究分担者 |
谷本 浩志 独立行政法人国立環境研究所, 地球環境センター, 室長 (30342736)
野口 泉 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 環境・地質研究本部環境科学研究センター, 研究主幹 (10442617)
山口 高志 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 環境・地質研究本部環境科学研究センター, 研究主任 (90462316)
坪井 一寛 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (10553167)
松枝 秀和 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 室長 (60354552)
佐藤 啓市 一般財団法人日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター, 情報管理部, 上席研究員 (00391110)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 三酸素同位体 / 硝酸 / 窒素酸化物 / 大気光化学反応 / オゾン / 連続観測 / 大気沈着 |
研究概要 |
東アジア域では、大気への揮発性化合物の放出が顕著に増加しつつあり、これが大気中で進行する光化学反応過程を変質させている可能性がある。しかしこれまでは、大気中で進行する光化学反応過程を実測することは出来なかった。そこで本研究は、NOxの光化学反応過程を反映して変化することが明らかになった硝酸の三酸素同位体組成(Δ17O値)の連続観測を国内の三カ所以上の観測点で実現し、これを指標に用いることで、東アジア域の広域的な大気光化学環境の現状と、その時間変化を理解することを目指している。 今年度は前年度に引き続いて利尻、佐渡関岬、南鳥島における時系列観測を継続し、全測点で2年以上の連続観測を実現した。Tsungoai et al. (2010)で得られたような季節変化が存在することや、観測点毎に差異が存在することを見いだした。特に南鳥島と他の観測点の違いは顕著であった。またデータ解析に必要となる関連パラメータ(沈着量・ガス状NOX濃度やO3濃度など)のデータを取得した。さらに同時に、札幌(北海道)において集中観測を実行し、地理的広がりの不足を補間した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定通り利尻、佐渡関岬、南鳥島における時系列観測を継続している他、佐渡関岬のデータを補完するため、新たに富山県内に連続観測点を設定する目処が立ち、測定を開始した。当初24年度中に観測予定があった辺戸(沖縄県)における集中観測は年度内には達成出来なかったが、平成25年度中には達成の目処が立った。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は最終年度にあたり、データの測定と解析を中心に執り行う。
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