研究課題/領域番号 |
23241037
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
湯田坂 雅子 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノチューブ応用研究センター, 招聘研究員 (70159226)
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研究分担者 |
池原 譲 独立行政法人産業技術総合研究所, 糖鎖医工学研究センター, 研究チーム長 (10311440)
岡崎 俊也 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノチューブ応用研究センター, 研究チーム長 (90314054)
小倉 睦郎 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノエレクトロニクス研究部門, 招聘研究員 (90356717)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 臨床検査 / カーボンナノチューブ / 近赤外発光 |
研究概要 |
本研究では、生体物質透過性が高い近赤外光を使い、臨床検査の高度化をめざしている。その実現のために、近赤外発光特性が最適な単層カーボンナノチューブ(CNT)を用い、それに抗体を付加した新規プローブを作製し、さらに、近赤外発光計測に最適な計測機器の開発を行っている。 昨年度のCNT-抗体の複合体の作製では、リン脂質ポリエチレングリコール(PLPEG)をCNTに物理的に吸着させた後にPEG末端のNHS基を使ってIgGを付加させた。今年度は、物理吸着ではなく、CNTを過酸化水素処理し、CNT表面にカルボキシル基を生成させ、このカルボキシル基にPEGをアミド結合を介して結合させ、さらにPEG末端のカルボキシル基にNHSを付加し、NHSとIgGのアミノ基を結合させるという3段階反応を確立させた。しかし、この方法では、最終的に得られたCNT-PEG-IgGの収率が低く、プロテインG付き磁気ビーズで捕集されたCNT-PEG-IgG量はきわめて少なかった。原因究明実験では、CNT-COOHとPEG-NH2の反応は進んでいることが分かった。従って、CNT-PEGとIgGの反応が進まなかったと考えられる。この反応が阻害された原因の一つとしては、NHS基とIgGを反応させるときの溶媒として、IgGの変質を防ぐために水溶液を使ったが、それゆえ、IgGとNHSの反応が阻害されたと考えらる。また、PEG末端についているNHS基がPEG鎖の折りたたみにより遮蔽され、IgGとの接触が困難でありそのため反応が進まなかったとことも原因であると考えられた。こうした問題を解決する手段として、サイズの小さい分子を用いてCNT表面を親水化させ、さらに、IgGを付加する方法確立させた。この方法では、CNT-IgG複合体の合成収率が高く、また、CNTの近赤外発光を用いた免疫アッセイが飛躍的に(100倍程度)感度よく行えることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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