研究課題
(1)ゼブラフィッシュにおいて、Gal4を組み込んだ遺伝子トラップトランスポゾンコンストラクトをゲノムにランダムに組み込ませたトランスジェニックフィッシュから、細胞・組織・器官特異的にGal4を発現するトランスジェニックフィッシュを選別する大規模スクリーニングを行い、平成26年度、新規100系統を作製した。これらをかけあわせ単一挿入をもつ系統を樹立し、インバースPCR等分子生物学的解析を行うことにより、トランスポゾン挿入部位を決定した。これら発現パターン、ゲノム情報をデータベースzTrapに登録・整備し、閲覧・検索可能にした。(2)本研究により作製してきたトランスジェニックフィッシュを用いて、国内外の研究者と初期発生、器官形成、神経科学に関する共同研究を行った。脊髄神経細胞の増殖・分化におけるNotchシグナルの役割(千葉大伊藤博士との共同研究)、幹細胞の増殖や器官の再生におけるレチノイン酸受容体の役割(英国アストン大Johnson博士との共同研究)、側線鱗(管器)の骨リモデリング過程による形成(国立遺伝研和田博士との共同研究)、小脳神経細胞特異的なトランスジェニックゼブラフィッシュ系統(名古屋大日比博士との共同研究)、神経細胞におけるナトリウムチャンネルの蛋白質レベルでの調節機構(国立遺伝研平田博士との共同研究)を明らかにし、英文論文5報、総説1報を発表した。また本研究に関連した遺伝学的方法論に基づき、脊椎動物の性決定、哺乳動物細胞への遺伝子導入などの英文論文3報、及び方法の論文1報を発表した。(3)脳の様々な領域でGal4を特異的に発現するトランスジェニックフィッシュ系統を脳切片の作製により明らかにした。これらをGal4発現神経細胞の機能を神経毒素遺伝子発現によ阻害し行動解析実験を行うことにより、学習・記憶に必要な脳神経回路の同定に成功した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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