研究課題/領域番号 |
23241084
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
足立 眞理子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (10347479)
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研究分担者 |
舘 かおる お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (50155082)
申 キヨン お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (00514291)
斎藤 悦子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (90298414)
姉歯 暁 駒澤大学, 経済学部, 教授 (40259221)
山田 和代 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (50324562)
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キーワード | グローバル金融危機以降 / アジア新興経済 / ジェンダー / 女性関連産業 / ケア |
研究概要 |
本年度は、初年度であり、以下の国内外の実態調査および、国際会議・研究会を行った。 I.アジアの新興/成熟経済社会の実態調査: 1.生産領域問題群:(1)縫製・衣料産業…日本(岩手県)、バングラデシュでの企業インタビュー、製造工場調査(特に、中国からの二次移転状況と技術、訓練を中心として、既に収集した情報を精査した。また、日本(岩手県)において、海外移転せず、国内に製造拠点を維持している縫製工場の経営方法、技術水準、雇用実態に関して、市役所、行政サービス、企業インタビューを行った。(2)高齢化対応産業…日本(福井県)、中国(上海)にて、車いす製造企業の実態調査(工場内生産配置、従業員インタビュー)を行った。 2.再生産領域問題群:日本及び韓国の生命保険会社の比較調査として、日本本社、韓国-ベトナム支社の実態調査を行い、生命保険業務のアジア地域での浸透過程に着目し、研究を進めた。 3.金融・情報問題群:米国(サンフランシスコ、ロサンゼルス)の世帯構造変化と金融資産・負債状況の予備調査として、金融機関、信用組合、不動産開発企業、個人インタビューを実施、資料を収集した。 以上の調査により、2008年グローバル金融危機以降の変化についての現状分析を行った。 II.連携研究セミナー・国際シンポジウムの開催 国際フェミニスト経済学会(IAFFE)と国連開発計画(UNDP)、お茶の水女子大学ジェンダー研究センター(IGS)共催による「アジアにおけるグローバル化とジェンダーの現在-マクロ経済と社会構築」に関する国際シンポジウムを7月に開催した。また、スーザン・ヒメルヴァイト教授(英国オープンユニバーシティー)を招聘し、「ケア・エコノミーの現在」シンポジウムを開催し、ケア経済の理論的精査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通りの実態調査を行うことが出来、貴重な資料収集、インタビューを収集している。国際シンポジウムは、日本で初めての国際機関との連携によるものであり、当研究目的のための基礎理論を獲得することが出来た。ただし、本年度は、日本以外のアジア各国統計収集については、十分に検討できておらず、次年度にさらに検討する。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も引き続き、前年度に実施した実態調査をより本格化させ、量的・質的調査として完成させていく。また、既存統計資料の収集に励む。高齢化対応産業に関しては、中国における車いす利用普及度の現実を踏まえ、さらに精査する。中国関係大学機関との連携を進めていく。
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