• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

身心変容技法の比較宗教学ーー心と体とモノをつなぐワザの総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23242006
研究種目

基盤研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

鎌田 東二  京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (00233924)

研究分担者 町田 宗鳳  広島大学, 総合科学研究科, 教授 (10334450)
津城 寛文  筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (30212054)
河合 俊雄  京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (30234008)
棚次 正和  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30241748)
井上 ウィマラ  高野山大学, 文学部, 准教授 (40421292)
篠原 資明  京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60135499)
鶴岡 賀雄  東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (60180056)
齋木 潤  京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60283470)
倉島 哲  関西学院大学, 社会学部, 准教授 (70378884)
乾 敏郎  京都大学, 情報学研究科, 教授 (30107015)
研究期間 (年度) 2011-11-18 – 2015-03-31
キーワード宗教哲学 / 脳科学 / 身心変容技法 / 瞑想 / 身体技法 / 身体知 / ワザ / 生態智
研究概要

本科研は、「心の荒廃」が社会問題となっている時代状況下、「心の荒廃」から抜け出ていくための宗教的リソースないしワザとして「身心変容技法」を研究し、その活用法を社会発信することを目的としている。具体的には、神秘思想における観想、仏教における止観や禅や密教の瞑想、修験道の奥駆けや峰入り、滝行、合気道や気功や太極拳などの各種武道・芸道等々、さまざまな「身心変容技法」の諸相と構造と応用可能性を、文献思想研究・フィールド研究・実験研究・臨床研究の手法により総合的に解明し、現代を生きる個人が自分に合ったワザを見出し、活力を掘り起こしながらリアルな社会的現実を生き抜いていくことに資する研究成果を社会発信することを企図している。その研究目的遂行のために、2012年度は8回の研究集会(通算8日間)を開催し、20回の定例研究会(能における身心変容技法研究・世阿弥研究会)を行なった。また、2012年度に引き続き羽黒修験道の正月儀礼松例祭の調査、新たに羽黒修験道秋の峰入り、天河大辨財天社の鬼の宿や節分祭などの調査を行なった。また、2013年1月31日に、第2回目の公開シンポジウム「芸能と身心変容技法」を開催し、100名ほどの研究者や一般市民の参加を得た。また、研究代表者・分担研究者9名と研究協力者(11名)の合計20名の論文を収録した研究年報『身心変容技法研究』第2号(A4縦3段組み160頁)を2013年3月29日に刊行し、HP上で全頁公開し、社会発信した。それら19本の論考と公開シンポジウムは、「第一部 宗教と身心変容技法」「第二部 心と身体のワザ学」「第三部 意識変容~瞑想とシャーマニズム」「第四部 教育と心理臨床におけるワザ」の4部立ての下に整理して収録し、反響を得ている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

(理由)8回の研究集会(通算8日間、テーマ:「仏教における瞑想とその展開」「スーフィズムにおける身心変容技法について」、「シャーマニズム/修験道における身心変容技法」、「モンゴルのシャーマニズムにおける身心変容技法」、<「吾に辱(はじ)見せつ」を考える~「負の感情」の発生と鎮め方:古事記からのアプローチ、臨床心理学からのアプローチ>、「わざの学習・学習のわざ」、「『関係』をめぐる攻防-『わざ』の継承を支える『三者関係』」、「ベルクソンと身心変容技法」、「中世の身心変容技法-能を中心に」、「神事芸能と身心変容技法」、「淡路島の人形浄瑠璃と身心変容技法」など)、また、20回の定例研究会、国内外の各種身心変容技法についてのフィールドワーク、公開シンポジウム、研究年報『身心変容技法研究』第2号(19論文、A43段組み160頁)の刊行、そのHP上で全頁公開など、着実かつ精力的に研究目的と研究計画を遂行しているから。

今後の研究の推進方策

年次研究計画に基づき、文献思想研究、フィールド研究、臨床研究、実験研究の各個別研究を着実にかつ具体的に推進していく。特に本年度以降、本格的にMRIを用いた実験研究に着手し、それにより得られた測定結果を分析し、議論を重ねていく。また、2013年9月24日~26日の3日間、国際シンポジウム「気功および武道と身心変容技法」&ワークショップを開催する。また継続して、1年間の研究成果の報告書でもある研究年報誌『身心変容技法研究』第3号を2014年3月30日に刊行する。

  • 研究成果

    (23件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (12件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 8件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 身心変容技法の起源とその展開に関する試論2013

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 3-19

  • [雑誌論文] アビラのテレジアの「身心変容」の諸相2013

    • 著者名/発表者名
      鶴岡賀雄
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 20-28

  • [雑誌論文] 身心変容技法としての掃除論2013

    • 著者名/発表者名
      町田宗鳳
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 29-36

  • [雑誌論文] 応用キネシオロジー2013

    • 著者名/発表者名
      棚次正和
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 37-46

  • [雑誌論文] 社会的身心の再考2013

    • 著者名/発表者名
      津城寛文
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 47-51

  • [雑誌論文] 心理療法の効果と身心の変容2013

    • 著者名/発表者名
      河合俊雄
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 62-66

  • [雑誌論文] 身体に住み込む、身体から旅立つ2013

    • 著者名/発表者名
      井上ウィマラ
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 67-74

  • [雑誌論文] 身心変容技法はなぜわかりにくにかー太極拳を事例に2013

    • 著者名/発表者名
      倉島哲
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 75-78

  • [雑誌論文] まぶさび系色彩論2013

    • 著者名/発表者名
      篠原資明
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 79-82

  • [雑誌論文] 身体的自己と他者理解を可能にする神経機構2013

    • 著者名/発表者名
      乾敏郎
    • 雑誌名

      身心変容技法研究第2号

      巻: 2 ページ: 83-86

  • [雑誌論文] 1910年と南方熊楠と生態智2013

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 雑誌名

      エコ・フィロソフィ研究第7号

      巻: 7 ページ: 3-20

  • [雑誌論文] こころの練り方探究事始めその三 南方熊楠の「心理学」を中心に2013

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 雑誌名

      モノ学・感覚価値研究第7号

      巻: 7 ページ: 2-12

  • [学会発表] 神と自然

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      日本ホワイトヘッド・プロセス学会第34回全国大会
    • 発表場所
      京都キャンパスプラザ
    • 招待講演
  • [学会発表] 古事記から見た日向

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      イワクラ学会
    • 発表場所
      日向市文化交流センター
    • 招待講演
  • [学会発表] 生と死をめぐる日本の神話的深層と現代

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      日本人間性心理学会第31回大会
    • 発表場所
      宇部フロンティア大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 古事記における登場人物の逸話と彼らの性格特性~負の感情の制御者としてのスサノヲの力とワザ

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第21回大会提題
    • 発表場所
      島根大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 神話と歌に見る言霊思想

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      地球システム・倫理学会第8回学術大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 平安京と生態智

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      比較文明学会第30回学術大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 古事記と宇宙

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      京都大学宇宙総合学研究ユニット主催シンポジウム
    • 発表場所
      大和郡山城大ホール
    • 招待講演
  • [学会発表] 海・山のあいだ再考~防災拠点としての寺社と信仰

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 学会等名
      和歌山県新宮市教育委員会主催第5回熊野学サミット
    • 発表場所
      新宮市職業訓練センター
    • 招待講演
  • [図書] 古事記ワンダーランド2013

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 総ページ数
      264
    • 出版者
      角川学芸出版
  • [図書] 叢書 宗教とソーシャル・キャピタル 震災復興と宗教(共著)2013

    • 著者名/発表者名
      鎌田東二
    • 総ページ数
      270-298
    • 出版者
      明石書店
  • [備考] 身心変容技法研究会

    • URL

      http://waza-sophia.la.coocan.jp/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi