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2011 年度 実績報告書

東アジアにおける朝鮮儒教の位相に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23242009
研究機関島根県立大学

研究代表者

井上 厚史  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (90259565)

研究分担者 権 純哲  埼玉大学, 教養学部, 教授 (80253178)
中 純夫  京都府立大学, 文学部, 教授 (50207700)
邊 英浩  都留文科大学, 文学部, 教授 (50264693)
李 暁東  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (10405475)
刑 東風  愛媛大学, 法文学, 教授 (50335882)
キーワード朝鮮儒教 / 東アジア / 性理学 / 礼 / 心
研究概要

2011年8月1、2日の両日に、島根県立大学にて「全体会議」を開催した。本研究は、国内研究者8名(日本人5名、韓国人2名、中国人1名)、海外研究協力者5名(韓国人2名、中国人1名、台湾人1名、香港人1名)の総勢13名による研究組織であり、初対面の研究者も多いため、本研究プロジェクトを開始するに先立ち、研究代表者の井上厚史が本研究プロジェクトの趣旨説明と問題提起をおこなった。
問題提起とは、日本、韓国、中国、台湾、香港の東アジア各国で進められている朝鮮儒教研究の分析方法や問題関心がバラバラであり、研究交流が少なく、東アジアにおける朝鮮儒教の特徴が明確になっていないという点である。そのため、まず現状分析を行うために、今回の全体会議で各国における「朝鮮儒教研究の現状と課題」を報告するとともに、5年間にわたる本研究プロジェクトの進め方について討論を重ねた。討議の結果、朝鮮儒教を中国儒教や日本儒教と比較しながら分析することでは合意したが、中国(宋、元、明、清)と日本(江戸)では儒教を国教とした王朝の成立時期がずれることと、取り上げるテーマを絞り込む必要があることが課題として浮上した。
メールでのやり取りを経て、2012年2月28、29日の両日に役員会議を開催し、その結果、来年度第1回研究会で、テーマを「朝鮮前期の儒教思想(その1)」とし、「建国理念」と「礼」について比較研究をすること、第2回研究会では、テーマを「朝鮮前期の儒教思想(その2)」とし、「心」と「正統と異端」について比較研究をすることに決定した。韓国儒教の特徴を鮮明化する事ができるテーマを選択したことにより、時間のズレは克服できるだろうとの見通しである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書に記載したとおり順調に推移している。全体会議を通して、初対面だった研究者も親密に意見交換をすることができ、また分析方法や取り上げるべきテーマも決定し、あとは来年度に予定通り研究を進めることが課題であるが、参加者全員の本研究に対する期待と情熱が感じられ、研究の推進が楽しみである。

今後の研究の推進方策

申請書に記載したとおり、第1回目の研究会を弘前大学にて「朝鮮前期の儒教思想(その1)」をテーマとして開催し、第2回目の研究会を愛媛大学にて「「朝鮮前期の儒教思想(その2)」をテーマとして開催する予定である。また、それ以外にも、積極的にワークショプを開催したり、海外の研究者との交流を予定している。

  • 研究成果

    (25件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (10件) 図書 (4件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 朝鮮における李贄思想の伝来2012

    • 著者名/発表者名
      中純夫
    • 雑誌名

      『「共生」の空間-異文化の接触・交渉・共存をめぐる総合的研究-』(平成23年度京都府立大学重点戦略研究費研究成果報告書)(岡本隆司編)

      ページ: 99-111

  • [雑誌論文] 朝鮮儒者の思惟様式と対外観の変容2012

    • 著者名/発表者名
      邊英浩
    • 雑誌名

      都留文科大学研究紀要

      巻: 第74集 ページ: 159-169

  • [雑誌論文] 倫理学・日本倫理思想史の観点からみた「日本意識」2012

    • 著者名/発表者名
      吉田真樹
    • 雑誌名

      国際日本学

      巻: 第9号 ページ: 69-78

  • [雑誌論文] 邊英浩『朝鮮儒教の特質と現代韓国』(クレイン、2010)の書評2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 雑誌名

      島根県立大学北東アジア地域研究センター『北東アジア研究』

      巻: 第21号 ページ: 57-79

  • [雑誌論文] 大韓帝国期の「国家学」関係書籍について2011

    • 著者名/発表者名
      権純哲
    • 雑誌名

      埼玉大学紀要(教養学部)

      巻: 第47巻(第2号) ページ: 157-199

  • [雑誌論文] 『朱子語類』巻一四~一八訳注(3)2011

    • 著者名/発表者名
      中純夫(宇佐美文理、小笠智章、古勝亮、焦〓、孫路易、福谷彬と共訳)
    • 雑誌名

      京都府立大学学術報告(人文)

      巻: 第63号 ページ: 17-108

  • [雑誌論文] 李退溪における政治-在地士族の視点より-2011

    • 著者名/発表者名
      邊英浩
    • 雑誌名

      退渓学論集

      巻: 第9号 ページ: 316-341

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国伝統思想中的理想社会2011

    • 著者名/発表者名
      〓東風
    • 雑誌名

      中国人民大学学報

      巻: 第4期 ページ: 135-140

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『改良派』梁啓超の『革命』2011

    • 著者名/発表者名
      李暁東
    • 雑誌名

      中国-社会と文化

      巻: 26号 ページ: 158-176

    • 査読あり
  • [学会発表] 共通善と李退溪2012

    • 著者名/発表者名
      邊英浩
    • 学会等名
      第1回共通善教育研究フォーラム
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20120320-20120322
  • [学会発表] 和辻哲郎の日本意識-国民道徳論との関連から-2012

    • 著者名/発表者名
      木村純二
    • 学会等名
      法政大学国際日本学研究所シンポジウム「<日本>を意識する時」
    • 発表場所
      法政大学(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-09
  • [学会発表] 近代中国立憲政治観の性格2011

    • 著者名/発表者名
      李暁東
    • 学会等名
      第10回日本・韓国政治思想学会国際学術会議「東アジアの歴史と思想」
    • 発表場所
      成蹊大学
    • 年月日
      20110900
  • [学会発表] 儒者的ソンビ:李退溪・李栗谷・丁茶山を中心に2011

    • 著者名/発表者名
      邊英浩
    • 学会等名
      京都フォーラム「日韓哲学対話:サムライ(士・侍・武士・武人)とソンビ(土・文士・文人・文民)」
    • 発表場所
      大阪リーガロイヤルホテル
    • 年月日
      20110520-20110522
  • [学会発表] 荊門陸九淵遺跡史実考略2011

    • 著者名/発表者名
      〓東風
    • 学会等名
      国際儒学論壇・2011(中国・北京市)
    • 発表場所
      中国人民大学孔子研究院
    • 年月日
      2011-12-03
  • [学会発表] 経筵と李退溪2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 学会等名
      韓日退溪學研究発表会(福岡県筑紫野市)
    • 発表場所
      正行寺雅楽御堂
    • 年月日
      2011-10-16
  • [学会発表] 韓国の儒教的教育システム2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 学会等名
      閑谷学校世界遺産登録推進シンポジウム「時代が望む人づくり~アジアの中の閑谷学校~
    • 発表場所
      岡山県青少年教育センター閑谷学校
    • 年月日
      2011-09-10
  • [学会発表] 韓国近代ナショナリズムと李退溪2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 学会等名
      第3回日中韓交流セミナー(韓国・済州市)
    • 発表場所
      済州大学国際交流会館
    • 年月日
      2011-08-28
  • [学会発表] 李退溪の敬説を再考する-「民生日用彝倫之教」と人格共働体-2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 学会等名
      世界と相通ずる慶北正體性国際フォーラム(韓国・安東市)
    • 発表場所
      韓国国学振興院
    • 年月日
      2011-06-04
  • [学会発表] 李退溪の敬説と山崎闇斎の敬説2011

    • 著者名/発表者名
      井上厚史
    • 学会等名
      2011年智里山文化芸術フォーラム(韓国・順天市)
    • 発表場所
      国立順天大学校70周年記念館
    • 年月日
      2011-05-13
  • [図書] 日本倫理思想史(四)2012

    • 著者名/発表者名
      和辻哲郎
    • 総ページ数
      392+索引31
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 日本倫理思想史(一)2011

    • 著者名/発表者名
      和辻哲郎
    • 総ページ数
      372
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 日本倫理思想史(二)2011

    • 著者名/発表者名
      和辻哲郎
    • 総ページ数
      526
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 日本倫理思想史(三)2011

    • 著者名/発表者名
      和辻哲郎
    • 総ページ数
      426
    • 出版者
      岩波書店
  • [備考] 『北東アジア研究究』第21号

    • URL

      http://hamada.u-shimane.ac.jp/research/organization/near/41kenkyu/kenkyu21.data/21-04_inoue.pdf

  • [備考] 京都府立大学学術報告(人文)

    • URL

      http://ci.nii.ac.jp/els/110008802958.pdf?id=ART0009852211&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1335264559&cp=

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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