研究課題
第8回研究発表会を、9月11日、12日の二日間、東京大学山上会館にて実施。「朝鮮儒教へのアプローチ」を研究テーマとして、総括の研究会を実施した。11日は、記念講演として宮嶋博史(成均館大学校名誉教授)「朝鮮儒教研究への期待」に続き、都賢喆(韓国・延世大学)「鄭道伝と『朝鮮経国典』」、黄光旭(韓国・カトリック大学)「徐敬徳の理気論」、12日には林月惠「十六世紀朝鮮儒学者の「人心道心」論争─羅整庵の観点に対する影響と批判を中心に─」、権純哲「李炳憲と高橋亨」、井上厚史「<朝鮮儒学史>の系譜学」の各研究発表を行い、最後に総括および討論会を実施した。最終年度に当たる本年は、5年間に及んだ本共同研究の成果を三つの出版物にまとめることにした。一つめは、林月惠・李明輝編『高橋亨與韓國儒學研究』(臺灣大學出版中心)。二つめは、宮嶋博史・吉野誠・趙景達編『原典 朝鮮近代思想史』全6巻(岩波書店、2017年1月刊行開始予定)の第1巻「伝統思想と近代の黎明」。三つめは、本研究会で発表した原稿を再編集した『朝鮮儒教へのアプローチ』(岩波書店から出版予定)と題する朝鮮儒学史を上梓すること、である。2015年度末の進捗状況としては、『高橋亨與韓國儒學研究』は2015年7月に無事出版が完了した。『原典 朝鮮近代思想史』第1巻については、本共同研究のメンバーが全面的に協力し(編集協力者として井上厚史、翻訳者として中純夫、権純哲、邊英浩が参加)、2017年1月刊行開始予定に向けて最終段階を迎えており、まもなく公開できる予定である。ただ、『朝鮮儒教へのアプローチ』については、執筆者の多くが『原典 朝鮮近代思想史』第1巻の翻訳作業にも関わっていたために、本年度内に上梓するまでに至らなかったことは大変残念であるが、本共同研究が終了後にすみやかに出版に漕ぎ着けたいと考えている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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北東アジア研究
巻: 第27号 ページ: 25-48
埼玉大学紀要(教養学部)
巻: 第51巻第2号 ページ: 95-151
奎章閣韓国学研究院編『韓国文化』
巻: 第73号 ページ: 65-77
巻: 第51巻第1号 ページ: 61-95
思想史研究
巻: 22号 ページ: 25-33
京都府立大学学術報告(人文)
巻: 第67号 ページ: 19-115