• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

「書物・出版と社会変容」研究の深化と一般化のために

研究課題

研究課題/領域番号 23242040
研究機関一橋大学

研究代表者

若尾 政希  一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (80210855)

研究分担者 横田 冬彦  京都大学, 大学院文学研究科, 教授 (70166883)
鈴木 俊幸  中央大学, 文学部, 教授 (00216417)
小池 淳一  国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (60241452)
八鍬 友広  東北大学, 大学院教育学研究科, 教授 (80212273)
谷口 眞子  早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (70581833)
小高 浩子 (西村 浩子)  松山東雲女子大学, 人文科学部, 教授 (20248339)
柳沢 昌紀  中京大学, 文学部, 教授 (60267896)
柏崎 順子  一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (20262389)
佐藤 貴裕  岐阜大学, 教育学部, 教授 (00196247)
高橋 明彦  金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (00264573)
山本 英二  信州大学, 人文学部, 教授 (20262678)
杉本 史子 (山田 史子)  東京大学, 史料編纂所, 教授 (10187669)
佐藤 宏之  鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (50599339)
高橋 章則  東北大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10187990)
宮内 貴久  お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (10327231)
引野 亨輔  千葉大学, 文学部, 准教授 (90389065)
鈴木 理恵  広島大学, 大学院教育学研究科, 教授 (80216465)
青柳 周一  滋賀大学, 経済学部, 教授 (40335162)
小川 和也  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90509035)
井上 智勝  埼玉大学, 教養学部, 教授 (10300972)
梅田 千尋  京都女子大学, 文学部, 准教授 (90596199)
小林 准士  島根大学, 法文学部, 准教授 (80294354)
小関 悠一郎  千葉大学, 教育学部, 准教授 (20636071)
曽根原 理  東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (30222079)
牧野 和夫  実践女子大学, 文学部, 教授 (70123081)
浅岡 邦雄  中京大学, 文学部, 教授 (20454358)
研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2016-03-31
キーワード日本史 / 国文学 / 思想史 / 総合史 / 出版史 / メディア史
研究概要

1.日本の出版文化を、A書物・出版と環境、B本屋・出版、C写本と刊本、D流通、E享受者・読者、F作者・思想家の6つ研究視角から捉えることの是非について議論し、その成果を踏まえた出版企画(シリーズ『本の文化史』6巻)を進めた。2014年度後半に刊行の予定である。
2.「書物・出版と社会変容」研究会(書物研)を8回開催して、研究交流を行った。報告者は計20名に及び、日本の近世~近現代の出版文化について熱心に議論した。通常の一橋大学佐野書院での例会とは別に、5月11日には、奈良県奈良市の奈良女子大学を会場に、近世~近現代の出版・読書に関わる研究報告と討論を行った。また、梅村佳代氏には、長年の近世教育研究の成果を「近世後期、子どもの読み書き稽古と往来物」と題して講演していただいた。前日の5月10日には、奈良女子大学附属図書館のご協力により奈良女子大学の貴重書の展覧会が開催され知見を広げることができた。11月30日には、九州大学附属図書館の視聴覚ホールを会場にして、書物研博多大会を開催。九州の書物文化史というテーマで研究報告と討論を行った。最後に、中野三敏氏に「近世の出版史―技術面より見た―」という講演をしていただいた。あわせて前日の29日に九州大学附属図書館のご協力を得て、同附属図書館で貴重書見学会を行った。
3.2013年度も、それぞれのフィールドワーク班により資料収集が行われた。また、書物研の地方大会の開催とあわせて、奈良及び福岡周辺で資料の収集・掘り起こしを行った。
4.一年の研究成果を取りまとめた雑誌『書物・出版と社会変容』第15号、第16号を印刷し、全国の教育・研究機関、史料保存機関に配布した。第15号には5本の論考を、また第16号には、谷口眞子氏「大名・旗本が求めて兵学の「知」―山鹿素行をめぐって」他7本の論考を収載した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

蔵書・書物の重要性を研究者はもちろんのこと、一般市民までもがそれを認知してくれるように、「書物・出版と社会」研究を、より「深化」させていくこと。これが本研究が当初掲げた課題である。
それを達成するために一つの柱が、「書物・出版と社会変容」研究会の開催である。通常は東京の一橋大学佐野書院で開催しているが、地方大会を年に2回開催することとし、2013年度には、奈良市と福岡市で開催し、大きな反響があった。
もう一つの柱が、雑誌『書物・出版と社会変容』の発刊である。2013年度も年2巻発刊し、全国の大学や資料所蔵機関・図書館に寄贈した。既刊分16冊は、一橋大学機関リポジトリで閲覧できる。
最後に、書物・出版をテーマとして講座・シリーズ『本の文化史』の企画を進めている。2014年秋には刊行を開始する予定である。これが刊行された暁には、より多くの人々に蔵書・書物の重要性を伝えることができると期待される。

今後の研究の推進方策

「書物・出版と社会変容」研究会については、2014年度も月例で開催する。6月には、名古屋市の中京大学を会場に名古屋大会を開催する予定である。また11月には、島根県松江市を会場に松江大会を開催すべく、現在準備を進めている。その際には、中京大学及び島根大学の貴重なコレクション(蔵書や文書)を閲覧させていただく予定であり、あわせて資料調査をおこなうべく準備している。
雑誌『書物・出版と社会変容』の第17号、第18号を刊行する。
シリーズ『本の文化史』は、秋に初巻を配本できるよう作業を進めている。
以上のように、研究は順調に進んでおり、研究計画の変更等は予定していない。

  • 研究成果

    (30件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (20件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 思想史という方法―歴史と主体形成―2014

    • 著者名/発表者名
      若尾政希
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 914号 ページ: 1-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 磐城三春の書肆とその江戸仕入れ2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木俊幸
    • 雑誌名

      紀要 言語・文学・文化(中央大学文学部)

      巻: 113号 ページ: 103-148

  • [雑誌論文] 葉書が語る明治の書籍流通―岡田為助宛三木佐助葉書― 書籍文化史料片々其之一2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木俊幸
    • 雑誌名

      書物学

      巻: 1号 ページ: 61-64

  • [雑誌論文] 古本節用集の対利用者意識・試論2014

    • 著者名/発表者名
      佐藤貴裕
    • 雑誌名

      国語語彙史の研究

      巻: 33号 ページ: 17-31

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 御家騒動の鎮静化と「御家」存続が家臣の利益2014

    • 著者名/発表者名
      佐藤宏之
    • 雑誌名

      週刊新発見!日本の歴史

      巻: 31 ページ: 28-29

  • [雑誌論文] 史料を読み解く 慶安御触書2014

    • 著者名/発表者名
      山本英二
    • 雑誌名

      週刊新発見!日本の歴史

      巻: 34号 ページ: 28-29

  • [雑誌論文] 角筆文献の可能性2014

    • 著者名/発表者名
      西村浩子
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 768号 ページ: 11-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「児童読物改善」と佐伯郁郎2014

    • 著者名/発表者名
      浅岡邦雄
    • 雑誌名

      日本古書通信

      巻: 79 ページ: 8-9

  • [雑誌論文] 漱石文庫所蔵「自筆イギリス地図」について2014

    • 著者名/発表者名
      曽根原理
    • 雑誌名

      東北大学附属図書館調査研究室年報

      巻: 2 ページ: 27-31

  • [雑誌論文] 近世の暦統制と町触2014

    • 著者名/発表者名
      梅田千尋
    • 雑誌名

      史窓

      巻: 71号 ページ: 23-32

  • [雑誌論文] 大名・旗本が求めた兵学の[知]―山鹿素行をめぐって―2014

    • 著者名/発表者名
      谷口眞子
    • 雑誌名

      書物・出版と社会変容

      巻: 16号 ページ: 61-83

  • [雑誌論文] 『太平記』と「太平記読み」2013

    • 著者名/発表者名
      若尾政希
    • 雑誌名

      歴史と地理

      巻: 670号 ページ: 35-41

  • [雑誌論文] 近世節用集史の俯瞰のために2013

    • 著者名/発表者名
      佐藤貴裕
    • 雑誌名

      近代語研究

      巻: 17集 ページ: 99-119

  • [雑誌論文] 近世史の名著2013

    • 著者名/発表者名
      山本英二
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 757 ページ: 20-25

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『慶安の御触書』は実在しない2013

    • 著者名/発表者名
      山本英二
    • 雑誌名

      文藝春秋

      巻: 91巻12号 ページ: 311-312

  • [雑誌論文] 近世の暦流通と「暦支配」2013

    • 著者名/発表者名
      梅田千尋
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 911号 ページ: 77-85

  • [雑誌論文] 識字史研究の課題と展望2013

    • 著者名/発表者名
      八鍬友広
    • 雑誌名

      日本教育史研究

      巻: 32号 ページ: 126-142

  • [雑誌論文] 明治期の往来物に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      八鍬友広
    • 雑誌名

      東北大学大学院教育学研究科研究年報

      巻: 62巻1号 ページ: 1-15

  • [雑誌論文] 文字文化を扱うことで民俗研究の視界はどのように広がるか2013

    • 著者名/発表者名
      小池淳一
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 275号 ページ: 1-13

  • [雑誌論文] 波照間島のクリョン2013

    • 著者名/発表者名
      小池淳一
    • 雑誌名

      西郊民俗

      巻: 225号 ページ: 31-32

  • [学会発表] 食から文化を考える―日本史研究への招待―

    • 著者名/発表者名
      若尾政希
    • 学会等名
      一橋大学附属図書館企画展示・講演会
    • 発表場所
      一橋大学時計台棟コモンズ
    • 招待講演
  • [学会発表] 朴澤直秀大会報告批判

    • 著者名/発表者名
      山本英二
    • 学会等名
      歴史学研究会近世史部会
    • 発表場所
      明治大学
  • [学会発表] 山田家蔵書の世界―地域歴史資料としての価値―

    • 著者名/発表者名
      小関悠一郎
    • 学会等名
      講演会「よみがえる村田の歴史~江戸時代からのメッセージ~」
    • 発表場所
      村田町物産交流センター2階研修室(宮城県)
  • [学会発表] 細川重賢明君録からみえる熊本藩政改革

    • 著者名/発表者名
      小関悠一郎
    • 学会等名
      シンポジウム「日本近世の領国地域社会―熊本藩政改革を焦点に―」
    • 発表場所
      熊本大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 近世の暦流通と「暦支配」

    • 著者名/発表者名
      梅田千尋
    • 学会等名
      歴史学研究会大会近世史部会
    • 発表場所
      一橋大学
  • [図書] 週刊新発見!日本の歴史2014

    • 著者名/発表者名
      若尾政希、谷口眞子、杉本史子、山中浩之、佐藤宏之
    • 総ページ数
      38(4-7、10-15)
    • 出版者
      朝日新聞出版
  • [図書] 安丸良夫集42013

    • 著者名/発表者名
      安丸良夫、若尾政希
    • 総ページ数
      385(369-385)
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 岩波講座日本の思想42013

    • 著者名/発表者名
      黒住真、若尾政希、阿部泰郎、林淳、西村玲、菅原光、清水正之、片岡龍、ブレット・ウォーカー、栗原剛、板東洋介、松田宏一郎
    • 総ページ数
      329(171-198)
    • 出版者
      岩波書店
  • [備考] 「書物・出版と社会変容」研究会 コミュニティ・ホームページ

    • URL

      http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/16282

  • [備考] 「書物・出版と社会変容」研究会呼びかけ人:若尾政希 呼びかけ人のホームページ

    • URL

      http://www.soc.hit-u.ac.jp/~wakao/index.htm

URL: 

公開日: 2015-05-28   更新日: 2015-06-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi