研究課題
平成26年度は本研究の最終年度にあたり,これまでの研究成果を発表するために,日本地理学会秋季大会(富山大学)において,「エスニック社会とホスト社会~日本社会の多国籍化に向けて~」と題するシンポジウムを開催した。また,本研究の成果を平成27年度に学術書として公刊する具体的準備を行った。各研究者の研究実績は次のとおりである。研究代表者の山下清海は,ロンドンおよびパリにおいて,華人,インド人,イスラム教徒などのエスニックタウンの調査を実施した。国内においては,富山県のパキスタン人の中古車販売業,茨城県大洗町における水産加工業に従事する外国人労働者について実態調査を行った。矢ケ崎典隆は,ロサンゼルス大都市圏におけるエスニック景観とエスニックボーダーについて調査を実施した。加賀美雅弘は,オーストリアのウィーンにおいて中国,タイ,インド,韓国出身のアジア系外国人と彼らが経営するエスニックビジネスに関する資料収集を行った。根田克彦は,イギリスのロンドンにおいて,2011年イングランド暴動の発端となったトッテナムの現場の土地利用を調査した。吉田道代は,オーストラリア・南オーストラリア州において,庇護申請者の収容施設を訪問し,施設スタッフの聞き取り調査などを行った。大石太郎は,カナダの首都オタワにおいてカナダのエスニック社会全般に関する文献や統計資料の収集を行った。また,ケベック州モントリオールにおいて,ユダヤ系コミュニティの調査を実施した。一方,国内において,片岡博美は,滞日ブラジル人の生活活動空間の調査を進めるとともに,静岡県浜松市において外国人住民に対する防災意識に関するアンケート・聞き取り調査を行った。福本 拓は,「ニューカマー」韓国人の多住する大阪市生野区新今里地区について,エスニック・コンフリクト表出の地理・歴史的背景を探るための取り組みを行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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