研究課題/領域番号 |
23242053
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
熊谷 圭知 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (80153344)
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研究分担者 |
大城 直樹 明治大学, 文学部, 教授 (00274407)
倉光 ミナ子 天理大学, 国際学部, 准教授 (10361817)
森 正人 三重大学, 人文学部, 准教授 (10372541)
森本 泉 明治学院大学, 国際学部, 教授 (20339576)
関村 オリエ 群馬県立女子大学, 文学部, 専任講師 (70572478)
福田 珠己 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (80285311)
寄藤 晶子 福岡女学院大学, 人文学部, 准教授 (80440551)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ジェンダー / 場所 / 空間 / グローバル / ローカル / 地理思想 / 社会地理学 / 文化地理学 |
研究実績の概要 |
本研究がめざすのは、欧米中心に展開してきたジェンダー地理学を日本におけるローカルなフィールドワークと場所論の成果を取り入れて再構築し、日本からの発信とグローバルなネットワーク構築を実現することである。 本年度は、2013年の京都国際地理学会での「ジェンダーと地理学」研究委員会の主宰(奈良女子大)と本大会を含む研究報告を受けて、日本人研究者の発表論文を集約した研究報告書(Kumagai,Keichi. and Yshida, Yoko eds. 2014. Building Globall Networks through Local Sensitivities: Japanese Researchers’Contribution to Gender and Geography. Ochanomizu University, 147p. )を刊行した。同報告書には、研究代表者の熊谷と研究協力者で奈良プレ会議の主宰者である吉田容子(奈良女子大学)の共著による序章以下、12編の論文を所収することができた。その大半は、大学院博士後期課程在学中あるいはPD研究員の若手によるものであり、日本の広義のジェンダー地理学の新たな可能性を提示することができた。 また2014年10月には、テキサス大学地理学科のフェミニスト地理学者のNazgolBagheri氏のセミナーを開催し研究交流を行った。 2015年3月に開催した科研研究会では、最終年度に地理学評論B(英文誌)に「ジェンダー地理学」の特集号を組むこと、2016年3月の春季学術大会でシンポジウムを開催することが合意された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
上記のように評価する理由は下記のとおりである。
① 2013年8月国際地理学会京都大会、および奈良の「ジェンダーと地理学」プレ会議では、研究代表者・分担者の全員が報告を行ったほか、若手研究員、院生も多数参加し、報告を行った。 ② 上記の国際地理学会の成果を集めた英文報告書は、研究成果報告書として刊行する予定であったが、1年早く2014年度中に刊行することができた。 ③ 京都・奈良での国際地理学会には、海外から多数のジェンダー地理学研究者の参加を得て、ネットワーク構築に成功した。さらにそれ以外にも、Dibya Tolia=Kelly(2012年度),Doreen Massey(2013年度), Nazgol Bagheri(2014年度)といった著名な女性研究者を招聘し、セミナーの開催を行って、研究グループ以外の広範な学会員に刺激を与えることができた。 ④ そのほか国際学会への参加(2014年7月EARCAG、同年8月ワルシャワでの国際地理学会、2015年4月シカゴでのアメリカ地理学会、など)を通じて、海外研究者との交流、ネットワーク構築も着実に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度に当たる2015年度は下記の活動を予定している。 ①地理学評論B(英文誌)に「ジェンダー地理学」の特集号を組む(2015年12月刊行予定)。そのための論文執筆・編集作業を行う。5月に構成を確定、8月末に原稿締切、9-11月に編集委員による査読と原稿修正を行い、12月に刊行予定である。 ②2016年3月の春季学術大会でジェンダーと空間/場所研究グループと連携して、シンポジウムを開催する。 ③上記①②の成果の上に、来年度以降、日本語の一般書を出版するための構想を行う。
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