研究課題
本研究がめざしたのは、欧米中心に展開してきたジェンダー地理学を日本におけるローカルなフィールドワークと場所論の成果を取り入れて再構築し、日本からの発信とグローバルなネットワーク構築を実現することである。「ローカル・センシティヴなジェンダー地理学」が意味するところは、次の2つである。第1に、グローバル化の進展により変容を迫られる日本の具体的な場所をフィールドにジェンダー地理学研究を行うこと、第2に、フィールドワークの成果と理論研究を結び合わせることにより、場所論を再構築することである。グローバルなネットワーク構築については、第1に、上記の成果を2013年の京都国際地理学会において「ジェンダーと地理学」研究委員会を主宰して提示し、海外のジェンダー地理学の研究者と議論の空間を構築すること、第2に、海外の主導的なフェミニスト地理学者を招聘し、日本の研究者との議論の空間を構築すること、によって達成するとした。4年間の研究期間を終え、この目的は十全に達成されたと考える。本年度は、研究メンバーが国際学会(2015年4月シカゴで開催されたアメリカ地理学会、同年8月にモスクワで開催された国際地理学会)に参加し、ネットワークを構築した。さらに、2014年に刊行した英文の報告書(Building Global Networks through Local Sensitivities )をさらに発展させる形で、地理学評論Bに「ジェンダー地理学」特集号を刊行するための原稿執筆、編集体制の整備に、時間を費やした。この特集号は、8篇の論文を所収し、2016年度中に刊行予定である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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お茶の水地理
巻: 55 ページ: 49-58
Geographical Review of Japan (Series B)
巻: 未定 ページ: 未定
The Journal of Polynesian Society
巻: 125-1 ページ: 未定
広島大学現代インド研究 空間と社会
巻: 5 ページ: 1-14
アゴラ
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