• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

ストリート・ウィズダムと新しいローカリティの創発に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23242056
研究機関関西学院大学

研究代表者

関根 康正  関西学院大学, 社会学部, 教授 (40108197)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2016-03-31
キーワードネオリベラリズム / ネオリベ的ストリート化 / 根源的ストリート化 / ストリートエッジ / 共同性 / 被差別解放運動
研究実績の概要

最終年度として、関根は代表者として、ロンドン、モスクワ、東京でのフィールドワークとともに、研究の総合化のためにメンバーとの課題を詰める討議を行った。特に阿部年晴氏と後背地論と後述の「根源的ストリート化」との深い関係を議論した。また、インド社会の被差別階層の差別解放運動に取り組んだB.R.アンベードカルの生き様に詳しい根本氏、志賀氏を交えて知見を広げた。差別解放運動における当事者性と、ストリート的なるものとの深い関係を認め、「ネオリベラリズム的ストリート化」に抗する「根源的ストリート化」という観点を意識化する基盤を与えられた。関根はまた「ネオリベ的ストリート化」の進行の実証のために、東京において<公園のストリート化>という現象に注目し観察した。公的空間の管理化は確実に強化されて、ストリートもストリート化した公園もマイク・デイヴィスの言葉を借りれば「殺されている」。それでもホームから棄民された人々はすぐには死ねない。公園でもなくストリートでもない隙間で過酷な生の日々が闘われているということが明らかとなった。
連携研究者と研究協力者として、小田と村松は、東日本大震災の被災民の仮設住宅暮らしから住宅再建・生活創造を調査し、個別住宅を人間が生きられる場に変える新たな共同性の生成を事例的に探究した。そこにストリートウィズダムが認められる。内藤はスペインで、他者のいる非日常の場所が移動と定住の間の交流を産むこと、つまり聖地とはそういうトポスであることを実証的に考察した。朝日は、グローバル化の時代状況でどこでも展開する地域の観光化という外に開くフローも、その土地の歴史的に培った自立性と相関で、受け止め方が異なることを把握した。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「書評:アルフォンソ・リンギス著『変形する身体』」2016

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 雑誌名

      図書新聞

      巻: 未定 ページ: 未定

  • [雑誌論文] 「ある危機からの構築に向けて:『21世紀の日本文化人類学会の国際化とグローバル化』に関する問題提起」2015

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 雑誌名

      『文化人類学』

      巻: 79巻4号 ページ: 469-479

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「<「国際化/グローバル化」の波動と文化人類学:複数性の岐路に立って>趣旨説明:日本の人類学への制度的要請の背景と問題の所在」2015

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 雑誌名

      『文化人類学』

      巻: 80巻2号 ページ: 264-270

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 「文化人類学の想像力」2015

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 学会等名
      日本文化人類学会 研究成果公開発表シンポジウム『人類学的想像力の効用』
    • 発表場所
      金沢市しいのき迎賓館3階セミナールームB(石川県、金沢市)
    • 年月日
      2015-11-08 – 2015-11-08
    • 招待講演
  • [学会発表] 「川喜田二郎の人類学的知の開放と社会改革の実践:パーティ学、KJ法、移動大学、海外協力の哲学」2015

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 学会等名
      日本文化人類学会・課題別研究会『応答の人類学』第21回研究会
    • 発表場所
      京都大学 稲盛財団記念館小会議室 I(京都府、京都市)
    • 年月日
      2015-09-15 – 2015-09-15
    • 招待講演
  • [学会発表] 「アンベードカル博士と現代インドの仏教徒」2015

    • 著者名/発表者名
      関根康正
    • 学会等名
      アンベードカル博士銅像建立奉賛 『佐々井秀嶺高野山講演会』第2部
    • 発表場所
      高野山大学黎明館(和歌山県、伊都郡)
    • 年月日
      2015-06-14 – 2015-06-14
    • 招待講演
  • [図書] 『社会苦に挑む南アジアの仏教:B.R.アンベードカルと佐々井秀嶺による不可触民解放闘争』2016

    • 著者名/発表者名
      関根康正・根本達・志賀浄邦・鈴木晋介
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      関西学院大学出版会
  • [図書] “Street Art/ Graffiti in Tokyo and surrounding districts”in Jeffrey Ian Ross ed. Routledge Handbook of Graffiti and Street Art2015

    • 著者名/発表者名
      Sekine, Y., and Yamakoshi, H.
    • 総ページ数
      520
    • 出版者
      London: Routledge

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi