研究課題/領域番号 |
23243011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
本澤 巳代子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70200342)
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研究分担者 |
古橋 エツ子 名古屋経営短期大学, 健康福祉学科, 教授 (90219121)
片桐 由喜 小樽商科大学, 商学部, 教授 (80271732)
金川 めぐみ 和歌山大学, 経済学部, 准教授 (70335496)
神尾 真知子 日本大学, 法学部, 教授 (80219881)
倉田 賀世 熊本大学, 法学部, 准教授 (10431298)
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キーワード | 社会法学 / 家族政策 / 虐待 / 暴力 / ワーク・ライフ・バランス / 育児 / 介護 / 比較法 |
研究概要 |
比較法研究部会のメンバーは各担当国について、高齢者・障碍者・児童・女性の虐待・暴力防止に対する最新の法状況を把握するため、また各国における家族支援の総合政策の状況を把握するため、文献研究とともに可能な限り現地調査を行った。平成23年度の外国調査は、フランス・オランダ・韓国・中国について実施することができた。また、家族のための総合政策研究会のメンバーは、民法行政法・刑事法・臨床医学・精神医学・看護学などの各専門分野について、家庭内における虐待・暴力の原因及び発生防止に関する文献調査および実態調査を行うとともに、家族による育児・介護等に対する社会的支援策のあり方について検討を行った。これらの研究成果については、5月(沖縄大学)、8月(日本大学)、10月(日本女子大学)の研究会、および9月(名古屋経営短期大学)と1月(ハートピア熱海)の合宿研究会において報告するとともに、質疑応答を通じて研究成果の相互共有を行った。 研究代表者は、平成24年度にベルリン日独センターで開催する国際会議の準備作業を行った。ドイツ側の連携研究者であるギーセン大学のウタ・マイヤー=グレーヴェ教授との協議により「時間政策・マネジメントと家族政策」をメインテーマとすること、時間政策とワーク・ライフ・バランス、家庭内での虐待・暴力の原因となるストレスと時間政策、単親家庭の貧困度と時間政策の3分野構成とすることを決定した。さらに、在宅介護を可能とするためのデイケアを目指すとともに、介護職員等の定着のために施設内保育所を設置する春日部の介護老人保健施設「しょうわ」を取材したドイツのテレビ番組のDVDを放映することとなった。そのため、研究会メンバーのほぼ全員が2月と3月の2回に分けて同施設の見学を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の基礎となった科学研究費基盤研究(B)の3年間の研究成果が『虐待防止法の総合的研究-国際比較と学際領域のアプローチを軸に-最終報告書』として印刷物にまとめられたこと、平成24年度にベルリン日独センターで開催される国際会議の準備もほぼ順調に進展していることから、おおむね順調に研究が進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年9月17日18日にベルリン日独センターで開催する国際会議「時間政策・マネジメントと家族のための総合政策」に向けて報告者・報告タイトル・報告内容などを絞り込んでいく必要があり、5月に第1回目の研究会を設けて打合せを行う(研究会メンバー以外からの報告者もベルリンに招へいする予定)。そこでの報告者・報告テーマの決定を受けて、ドイツ側に英語レジュメを送信する関係上、7月8月に集中的に研究会を行う。国際会議終了後、日独の報告原稿を集めて1冊の本として出版し、研究成果を広く社会に還元することを予定している。
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