研究課題/領域番号 |
23243029
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
竹中 千春 立教大学, 法学部, 教授 (40126115)
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研究分担者 |
李 鐘元 立教大学, 法学部, 教授 (20210809)
長 有紀枝 立教大学, 社会学部, 教授 (10552432)
小川 有美 立教大学, 法学部, 教授 (70241932)
清水 展 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70126085)
山本 博之 京都大学, 地域研究総合情報センター, 准教授 (80334308)
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キーワード | アジア / 市民社会 / グローバリゼーション / 国際協力 / 国際政治 / ネットワーク / 国民国家 |
研究概要 |
本研究の目的は、「広域アジア」と「市民社会の構築」をキーワードに、21世紀アジアの変動をとらえ、その「国際政治的課題」を考察することである。とくに、「国民国家が動揺し、市民社会的なものが登場しつつある中で、内政が外交に圧力を加え、国際関係に緊張がもたらされ、同時に、国際社会から各国社会を支援する結びつきも形成された」という仮題を検証したいと考えている。そのため、アジア研究と国際政治学を架橋し、国・地域・学問領域の壁を越えた4つのサブ・グループを編成した。1,国民国家の動揺、2.内政と外交のダイナミズム、3.国際社会の支援と市民社会構築、4.アジアの市民社会論、さらにこれらをまとめるため、5.「広域アジア研究」の新しい知的デザイン、である。 今年度は以下のような活動を行った。1.情報と研究成果の共有をはかる体制とネットワークの構築に力を注ぎ、個別の研究会とともに年度末には全体研究会を開催した。2.現地調査や資料収集を進め、初年度としてファシリティの整備を行った。3.情報発信と成果共有のため、HPを立ち上げた。URL:http://www2.rikkyo.acjp/web/takenakac/kaken/imdex.html 4.新領域の開拓をめざし、国際交流に努力した。5.研究会やシンポジウムをあげる。The Asia Economic Community Forum(2011年11月1-3日、韓国・仁川)にアジア政経学会と連携してセッション参加した。国内外からの専門家を招く研究会を立教大学で連続7回開催した。また、東日本大震災の事態を研究者として受け止めるため、緊急シンポジウム5回(5・7・10・12・3月、立教大学)を一般公開の形で開催し、日本とアジアの観点から「災害と復興」についての分析や議論を提起した。6.共同研究の成果をそれぞれ学会報告や論文で公にした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は、アジア研究と国際政治学を架橋する共同研究の体制を立ち上げ、国内外の研究間のネットワークの編成と拡充を行うことを目的とする。以下の点で、計画以上の進展があった。(1)アジア政経学会・日本・国際政治学会・The Asia Economic Community Forumとの企画の連携、(2)日韓中共同での国際シンポジウムの開催、(3)国内外の研究者ネットワークの構築。とくに京都大学の東南アジアセンター・地域研究統合情報センター・現代インド地域研究拠点との協力関係。
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今後の研究の推進方策 |
3年間プロジェクトの2年目を迎えるため、引き続き各研究者の現地調査や資料調査を中心とした研究分析の推進に力を注ぎつつも、研究チーム全体としての研究体制や研究者間のネットワークをより充実させ、研究者相互のインターアクティヴな活動を積極化させたい。とくに、HPを多次元的に活用して情報の共有や発信、国内外の学会への参加や国際シンポジウムの開催、印刷メディアにおける成果公開に重点を置いて作業する。
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