研究課題/領域番号 |
23243045
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高崎 善人 筑波大学, 人文社会系, 教授 (00334029)
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キーワード | 開発経済学 / 農村 / 貧困 / 熱帯雨林 / 国際研究者交流 / ペルー |
研究概要 |
本研究は、農村の立地を決める要因および立地の意味に着目し、農村貧困の罠そして熱帯雨林の保全と開発を研究するための新しいアプローチを構築する。現地調査とリモートセンシング・GISデータを組み合わせて、ペルーアマゾン辺境地において農村、学校、医療施設、土地利用・被覆等に関する新しいデータを収集する。まず、農村立地および特性(資源、貧困等)を決める要因を特定する。その上で、農村の立地を所与とはせず、立地選択にかかわる意思決定を「内生化」した、農村貧困の罠そして共同体プログラムの理論・方法論を構築し、実証分析を行う。1年目の今年度は、研究計画に従い、理論・方法論研究、リモートセンシング分析、GISデータベース作成、偵察調査を実施した。偵察調査では次の作業を行った。(1)政府、NGO、研究機関等、現地の関係者に対して聞き取り調査を行い、情報収集とネットワーク構築を行った。(2)政府、NGOが保有するデータベースを特定し、内容を把握、それらの多くについてアクセス許可を取得した。(3)来年度以降実施する現地本調査の準備(調査体制の整備、調査手法の検討、調査計画の立案等)を進めた。特に、当初想定していた都市部における間接農村調査では収集できる情報に限度があることが判明したため、農村の小学校教員に対する調査(教員調査)ならびに流域偵察調査の可能性を検討した。上記の各データを農村レベルで統合することで、GISデータベースならびに各種地図情報を作成する作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ペルーアマゾンで収集した各種データにおける農村の特定、データ間の農村レベルの結合に膨大な作業を要し、GISデータベース作成作業が予定よりも遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
遅れているGISデータベース作成作業をH24年度初めに継続して行う。現地偵察調査によって歴史データが非常に限られていることが判明したが、さらなるアーカイブ調査を実施する一方で、農村調査に加え、新たに導入を検討する教員調査ならびに流域偵察調査での対応を図る。
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