研究課題/領域番号 |
23243049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平川 均 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (60199049)
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研究分担者 |
多和田 眞 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10137028)
家森 信善 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (80220515)
小川 光 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10313967)
新海 尚子 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (10377765)
徳丸 宜穂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00387656)
安達 貴教 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (50515153)
柳瀬 明彦 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (10322992)
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キーワード | 知識基盤型経済 / IT産業 / インフラ整備 / 経済統合 / 人材育成 / TPP / 地場企業 |
研究概要 |
アジア発展途上地域が過去半世紀の間に経験した経済成長・発展の内容は最近になって大きく変化してきた。この事実に対応するアジア発展途上地域の成長持続性の条件について制度面や政策面での研究を推進することが本研究の目的である。そのために従来の労働集約的製造業の成長・発展に代わる新しい産業の発展の実態と、同時に従来型発展軌道にある国々における新しい発展の可能性についての考察を推進するための準備を行った。 研究体制として、知識基盤型経済に向けた貿易、投資、技術、教育などの研究を行う第1班は、主に東アジアにおける自由貿易協定(東アジアFTA)構想やTPP(環太平洋経済連携協定)構想などの自由貿易構想の展開過程、アジアの外資系及び地場企業の発展及びそれに関わる政策、インドなどでの発展の著しいBPO(Business Process Outsourcing)やKPO(Knowledge Process Outsourcing)などの発展についての研究の基礎的作業を行った。ベトナムでの基礎的な企業調査を行った。 地域金融制度に関する研究を行う第2班は、アジア地域の産業発展におけるネックであると言われる裾野産業の発展のために日本の中小企業の海外進出の金融面での支援制度に関わる基礎的研究を行った。第3 班は、アジアのおける地域経済統合や国際公共財の供給についての理論研究を行った。 なお、海外の研究協力者との交流を通じて共同研究の幅を広げ、今後の研究をより国際的にするための国際会議も開催した。インド、その他のIT産業に関する企業の訪問調査、企業アンケート調査の可能性に関する予備研究も進めた。東南アジア地域におけるFTAに対する対応に関して、後発発展途上経済の視点を加えた研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果としては、論文が20本、うち12本査読付き論文、報告書1件、学会発表は19件の実績を上げた。基礎的な研究を行うことができた。 なお、ベトナムの地場産業に関する基礎的調査活動を行ない、報告書を発表した。経済統合に関しては、従来、東アジア地域から南アジア地域(インド)を通じた地域自由貿易圏構想が当初の東アジアFTAを中心としたもであったが、アメリカが参加し指導する太平洋貿易ルールを念頭に置いたTPPが加わることによって、東アジア経済統合の方法性に複雑かつ急速な変化することになった。この課題に関する進展は予想を超えたものであるため、相手開催機関との調整の上、本年度末に予定していた第2回国際会議を翌年度5月に延期して開催した。本国際会議には第1班の平川が参加し、ベトナムにおける国際会議として成功裏に終わらせることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の初年度の研究として順調に推移しており、引き続き3研究グループによる研究推進体制によって研究を行う。第1班は、知識基盤型経済に向けた貿易、投資、技術、教育などの研究を行う。主に東アジアにおける自由貿易協定(東アジアFTA)構想やTPP(環太平洋経済連携協定)構想などの自由貿易構想の展開過程、アジアの外資系及び地場企業の発展及びそれに関わる政策、インドなどでの発展の著しいBPO(Business Process Outsourcing)やKPO(Knowledge Process Outsourcing)などの発展についての研究の基礎的研究である。第2班は、地域金融制度に関する研究を行う。アジア地域の産業発展におけるネックであると言われる裾野産業の発展のために日本の中小企業の海外進出の金融面での支援制度に関わる基礎的研究を行った。
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