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2011 年度 実績報告書

タウレプトンの異常磁気能率の精密測定による新物理探査

研究課題

研究課題/領域番号 23244045
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

相原 博昭  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60167773)

キーワード素粒子実験 / Bファクトリー / タウレプトン / 異常磁気能率
研究概要

第三世代レプトンであるタウレプトンの異常磁気能率の測定によって新物理探索を行
う研究を行っている。荷電レプトンの異常磁気能率(スピン1/2 の点電荷粒子のDirac 磁気能率からのずれ)の精密測定は、標準理論の厳密な検証となる。ま
た、新物理の異常磁気能率への寄与は、新物理の発現するエネルギースケールをΛ とすると、レプトン質量(mℓ) とΛ の比の二乗(mℓ/Λ)2 に比例する。タウレプトンの質量は、ミュオンの質量の約17 倍であり、新物理に対してその二乗、約290 倍の感度を有する。われわれはKEK B ファクトリー加速器で得られた約9 億のタウ反タウ対を使ってタウレプトンの異常磁気能率をこれまでの10 倍の精度で測定する。KEK B ファクトリーにおけるタウレプトンの輻射レプトン崩壊を用いてタウレプトンの静的な(on mass-shell)性質である異常磁気能率F2(0) = aτ を10−3 の精度で測定し、かつ、フレーバーに強く依存する新物理の可能性について制限を与える。副産物として、輻射レプトン崩壊の分岐比の精密測定から、τνW 結合の非標準理論モデルについても制限を与えることができる。さらに、タウレプトンのレプトン崩壊のパラメータであるMichel パラメータを従来の10 倍の精度で(例えばρ パラメータを10−3 の精度で)決定する。これによって、荷電カレントの非標準理論モデル(例えば右巻きカレント)に対してもきわめて厳密な制限を与えることができる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

解析用モンテカルロシミュレーションの開発と純粋CsIカロリーメータ用光検出器(APD)の試験が予定どおり振興した。

今後の研究の推進方策

タウレプトンの崩壊パラメータ(Michelパラメータ)測定用の多重度最尤フィットを開発し、シミュレーションデータに適用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] SuperKEKB and SuperB projects — Super High-Luminosity Heavy Flavor Factories —2011

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Aihara
    • 学会等名
      The XXV International Symposium on Lepton Photon Interactions at High Energies
    • 発表場所
      Tata Institute of Fundamental Research, Mumbai, India
    • 年月日
      20110822-20110827

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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