本研究では、光量子メモリの実現を目ざし、ダイヤモンド窒素欠陥(NV)中心とファイバ結合微小共振器を組み合わせた系に着目、研究を進めた。その結果、ダイヤモンドナノ結晶中のNV中心について1.2GHzという非常に狭い線幅の発光観測に初めて成功した。また、ファイバ結合微小球共振器の極低温下(10K以下)制御にも成功した。さらに、λ型電子準位実現に必須である、ナノ光ファイバに結合させたNV中心の光検出磁気共鳴信号の取得にも成功した。さらに、ナノ光ファイバ中に微小共振器を形成した新デバイスを実現、単一発光体の発光強度増強の観測にも成功した。以上のように、光量子メモリの実現に向けた様々な研究成果を得た。
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