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2011 年度 実績報告書

固体表面で操る気体原子~表面分析を突破口として~

研究課題

研究課題/領域番号 23244082
研究機関東京農工大学

研究代表者

畠山 温  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (70345073)

研究分担者 島田 紘行  東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助教 (30542112)
キーワード表面 / 原子 / スピン
研究概要

この研究課題の核となる表面分析用超高真空装置を製作した。この装置のコンセプトは,アルカリ蒸気セル内壁を模した表面状態を作製しその場分析しながら,アルカリ原子の表面上あるいは表面近傍での振る舞いを観察できる,というものである。装置作製は自分たちで設計し,個々の測定機器を吟味しながら自分たちで組み立てた。これは,安価で使い勝手が良く将来の改良も容易にできる装置を作るためである。核となる分析装置はX線光電子分光(XPS)装置で,X線源と電子分光器で構成される。光電子分光用に磁気シールドするために真空槽はミューメタル製である。試料表面のクリーニング,あるいは試料を削りながらの深さ方向のXPS測定ができるように,イオン銃を備え付けた。ガラス基板などの試料は試料準備槽からロードロック方式でトランスファーできるようにしたが,温度制御できる試料ホルダの完成までは至らなかった。試料は光電効果測定や光誘起脱離測定のため光を照射できるように光学窓を複数取り付けてある。
これらと並行して,光学系の実験装置や技術の開発を進めた。特に,周期場による共鳴遷移実験において新しい周期構造体として,透過型磁気回折格子を試みた。カプトン膜に多数のスリットを入れそれにニッケルを蒸着することにより周期300μmの磁気格子を作製し,室温程度の速度の漏れ出しビームを通過させて共鳴遷移を引き起こすことに成功した。
既存のレーザー冷却実験装置で,マイクロメートルオーダーの周期磁化表面と原子の相互作用による運動誘起共鳴実験を行ったが,まだ成功には至っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

この研究課題の核となる表面分析用超高真空装置を予定どおりほぼ完成させることができたが,一部次年度に作製を持ち越したため。

今後の研究の推進方策

研究計画に変更は必要ない。遅れを取り戻すために,研究グループの資源を作年度より集中させ,さらに推進させていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 周期磁化磁性体表面と相互作用する低速Rb原子の磁気共鳴2012

    • 著者名/発表者名
      白石有為
    • 学会等名
      日本物理学会第67回年次大会
    • 発表場所
      関西学院大学(兵庫県)
    • 年月日
      2012-03-27
  • [学会発表] 透過型磁気格子の通過によるRb原子の磁気共鳴遷移2012

    • 著者名/発表者名
      後藤航平
    • 学会等名
      日本物理学会第67回年次大会
    • 発表場所
      関西学院大学(兵庫県)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [備考]

    • URL

      http://amo.lab.tuat.ac.jp

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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