本研究では水及び二酸化炭素を含むケイ酸塩メルトの構造を解明するために、様々なケイ酸塩組成の急冷ガラスをピストンシリンダー高圧装置及び内熱式ガス圧装置を用いて合成し、多彩なNMR測定並びにラマン測定を行なった。さらに、データの解釈を支援するために、量子力学計算も行なった。その結果、二酸化炭素は重合度の低いメルトでは主にケイ酸塩ネットワークと連結しないfree炭酸塩として存在し、重合度の高いメルトでは主にケイ酸塩ネットワークと連結する炭酸塩及びCO2分子として存在することが分かった。また、水のケイ酸塩メルトにおける溶解機構の組成依存性に関する新たな知見も得た。
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