研究課題/領域番号 |
23245029
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西原 寛 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70156090)
|
キーワード | 白金 / ナノ粒子 / 光化学系I / 光化学系II / 触媒 / 水素発生 |
研究概要 |
我々は、光化学系Iに再構成可能な白金ナノ粒子付き分子ワイヤの合成に成功した。クエン酸で保護した白金ナノ粒子を合成した後、トリエチレングリコール末端チオールとの交換反応により両親媒性の白金ナノ粒子を合成した。その後、光化学系Iのキノンポケットに導入可能なメチルナフトキノン部位を有するビタミンK1類似分子を白金ナノ粒子1個あたり2個程度結合させ、光化学系Iに再構成可能な白金ナノ粒子付き分子ワイヤを得た。得られた分子ワイヤを用いて、核磁気共鳴測定により白金上に存在する各種置換器の割合を算出し、透過電子顕微鏡観察により、分子ワイヤ中の白金ナノ粒子の粒径が4-5nm程度であることを確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
得られた白金ナノ粒子付き分子ワイヤは、光化学系Iに再構成可能な分子であり、同様の合成プロセスがポルフィリン付き白金ナノ粒子や、光化学系IIに再構成可能な分子ワイヤの合成にも展開できるプロセスであることから、当初の予定通りに研究が進展しているといえる。
|
今後の研究の推進方策 |
得られた白金ナノ粒子付き分子ワイヤを用いて光化学系Iの再構成を行う。再構成の確認後、光照射を行い水素発生測定を行う予定である。上記と同時進行で、ポルフィリン付き白金ナノ粒子の合成と光照射下での水素発生、PSIIに再構成可能な白金ナノ粒子付き分子ワイヤの開発と、PSIIへの再構成、光照射下での水素発生を行っていく。
|