研究課題
本研究課題では無機ナノ構造体を種々のビルディングユニットの高次集積体として捉え、それらを分子レベルから精密に設計・合成することによる、無機逆合成手法の確立を目指している。そのために、高次集積可能なシロキサン系ビルディングユニットの開発に焦点を絞って研究を推進した。これまでに分子性ビルディングユニットの集積によるコロイド状ナノ構造体の合成を達成した。本年度はそれらのサイズ制御や表面設計を検討するとともに、新たに高分子からなるビルディングユニットを開発した。1) 多機能集積ビルディングユニットとしてのコロイド状メソポーラスシリカナノ粒子の設計: 無機逆合成を実現するためにはコロイド状ナノ構造体への機能集積が必要である。そこで、我々はコロイド状メソポーラスシリカナノ粒子(CMS)に着目し、研究を進めてきた。本年度は、CMS合成における界面活性剤の役割を詳細に調べ、従来は検討されてこなかった界面活性剤濃度の高い条件でCMSの合成を行うことで、粒子径の微小化(数十nm)、分散状態を保持したままでの表面官能基の制御を実現することができた。2) シロキサンポリマーからなる高分子ビルディングユニットの開発: 自己組織化能を利用した高分子ビルディングユニットを開発した。自己組織化能が高いポリジメチルシロキサン鎖を有するジブロックコポリマーを用い、ナノ粒子やナノロッドのようなコロイド状ナノ構造体の集積体をone-potで作製した。本手法を発展させることで、分子レベルでの機能集積が可能な新規ビルディングユニットの実現が期待される。以上、種々のシロキサン系ビルディングユニットを分子レベルから精密制御するための基盤技術を開発した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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