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2013 年度 実績報告書

高代謝速度大型臓器再構築用3次元担体の粉末焼結積層造形に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23246027
研究機関東京大学

研究代表者

新野 俊樹  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70291929)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2015-03-31
キーワードアディティブマニュファクチャリング / 組織工学 / レーザー焼結 / 臓器再構築 / 担体 / 3Dプリンティング
研究実績の概要

昨年度は,スポットの微細化が困難な炭酸ガスレーザーを用いたレーザー焼結造形によって,微細構造を構成する技術を確立した.より具体的には,造形時の造形床の温度を低減した低温造形を利用することによりレーザー照射部と非照射部の温度勾配を高めること,空孔率を向上するためのポローゲンとして塩の代わりに加水分解が非常に容易な樹脂粉末を用いて造形床の熱伝導率を下げることのふたつの効果で,焼結部周辺の意図していない焼結,いわゆる余剰焼結が低減し微細性が向上する.さらに加水分解のための強アルカリ処理により,担体に親水性を付与できた.この結果を踏まえ,本年度は以下の研究を行った.
(1)環流培養用担体の造形:上記の微細性の向上技術を用いて,灌流培養用の3次元担体を造形した.低温造形にはオーバーハング形状の造形に限界があるが,担体の内部流路構造は造形可能であることが確認された.微細性に関しては,従来の流路構造の60%の大きさのものが造形可能であり,流路の閉塞も観測されなかった.
(2)ファイバレーザーによる造形:ファイバレーザーは,その波長が1.06μmであり,商業的に使われているレーザー焼結装置に搭載されている炭酸ガスレーザーの波長10.6μmに比べて短い,このため粉末床表面上のスポットサイズを小さくでき,微細性の向上に効果がある.この波長の光は樹脂に対する吸収が小さいため,樹脂に吸収剤を添加し吸収性を調整し,ファイバレーザーによる担体材料であるポリカプロラクトンの造形に成功した.
(3)血管内皮細胞のポリカプロラクトン製の造形を行った.十分な細胞密度を得られなかった.この理由は今後の検討事項であるが,ヒト肝ガン由来細胞では十分な細胞密度が得られていることから,細胞に由来する問題であると考えられる.

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (27件)

すべて 2015 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (9件) 学会発表 (16件) (うち招待講演 8件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 付加製造による製品及び生産設備製造適用2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      機械設計

      巻: 58 ページ: 20-27

    • DOI

      ISSN 0387-1045

  • [雑誌論文] 金属の付加製造技術の最新動向と期待2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      型技術

      巻: 29 ページ: 18-23

    • DOI

      ISSN 0912-5582

  • [雑誌論文] マイクロ三次元流路ネットワークと小チャンバーからなる組織再構築用担体2014

    • 著者名/発表者名
      酒井康行,新野俊樹,厖媛,新野俊樹,堀本洋平,安齋正博
    • 雑誌名

      バイオインダストリー

      巻: 31 ページ: 45-50

    • DOI

      ISSN 0910-6545

  • [雑誌論文] 付加製造(Additive Manufacturing)技術の概要2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      成形加工

      巻: 26 ページ: 142-147

    • DOI

      ISSN 0915-4027

  • [雑誌論文] 付加製造技術への期待2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      高分子

      巻: 63 ページ: 517-518

    • DOI

      ISSN0454-1138

  • [雑誌論文] 付加製造技術(Addtive Manufacturing)と3Dプリンティング ~材料の付着をベースにした自動製造技術の魅力と可能性~2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      粉体技術

      巻: 6 ページ: 1125-1131

    • DOI

      ISSN 1883-3292

  • [雑誌論文] Additive Manufacturing 現状と可能性2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      日本機械学会誌

      巻: 118 ページ: 12-17

    • DOI

      ISSN 0021-4728

  • [雑誌論文] 生体組織2013

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹,酒井康行
    • 雑誌名

      材料の科学と光学

      巻: 50 ページ: 241-245

    • DOI

      ISSN 1347-4774

  • [雑誌論文] 付加製造の現状と可能性2013

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 雑誌名

      レーザー加工学会誌

      巻: 20 ページ: 1-7

    • DOI

      ISSN 1881-6797

  • [学会発表] Addtive Manufacturing技術の現状と展望2015

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第29回エレクトロニクス実装学会春季講演大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
    • 招待講演
  • [学会発表] PEEK(Polyetheretherketone)の粉末床溶融結合造形2015

    • 著者名/発表者名
      上原崇史
    • 学会等名
      2015年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] 低温予熱造形における露光方法の違いの効果と特性の評価2015

    • 著者名/発表者名
      堀本洋平
    • 学会等名
      2015年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] 付加製造技術の概要2015

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      成形加工学会第145回講演会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2015-01-20 – 2015-01-20
    • 招待講演
  • [学会発表] Additive Manufacturingを核にした新しいモノづくり-「3Dプリンタ」の未来像-2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第27回日本工作機械見本市
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-10-30 – 2014-11-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 付加製造による新しいモノづくり2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第132回微小光学研究会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-07-25 – 2014-07-25
    • 招待講演
  • [学会発表] Additive Manufacturingの可能性2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第39回光学シンポジウム
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-06-26 – 2014-06-27
    • 招待講演
  • [学会発表] 付加製造の現状と将来性2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第81回レーザー加工学会講演会
    • 発表場所
      大阪府
    • 年月日
      2014-05-27 – 2014-05-28
    • 招待講演
  • [学会発表] 付加製造技術(三次元プリンター)の現状と展望2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      第17回国際P2M学会研究発表大会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-04-19 – 2014-04-19
    • 招待講演
  • [学会発表] アルカリ可溶性フィラ混合造形における造形精度及び空孔率の評価2014

    • 著者名/発表者名
      板垣裕太郎
    • 学会等名
      2014年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      福岡県
    • 年月日
      2014-03-18 – 2014-03-20
  • [学会発表] アイランドスキャン方式を用いた樹脂レーザ焼結による造形物の機械特性の評価2014

    • 著者名/発表者名
      堀本洋平
    • 学会等名
      2014年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-03-18 – 2014-03-20
  • [学会発表] 生体組織工学用積層造形2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      日本材料科学会第5回医用・生体技術材料分科会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2014-03-08 – 2014-03-08
  • [学会発表] 付加製造技術の現状と将来性2014

    • 著者名/発表者名
      新野俊樹
    • 学会等名
      レーザー学会学術講演会第34回年次大会
    • 発表場所
      福岡県
    • 年月日
      2014-01-20 – 2014-01-22
    • 招待講演
  • [学会発表] 低温予熱造形の機械特性と微細性の評価2013

    • 著者名/発表者名
      原健太郎
    • 学会等名
      2013年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • 発表場所
      大阪府
    • 年月日
      2013-09-12 – 2013-09-14
  • [学会発表] 高耐熱性樹脂を用いた低温予熱造形法による造形物の機械特性の評価2013

    • 著者名/発表者名
      上原崇史
    • 学会等名
      2013年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      大阪府
    • 年月日
      2013-09-12 – 2013-09-14
  • [学会発表] Microstructural Observation and Mechanical Property Evaluation of Plastic2013

    • 著者名/発表者名
      Toshiki NIINO
    • 学会等名
      Solid Freeform Fabrication Symposium 2013
    • 発表場所
      AUSTIN TX USA
    • 年月日
      2013-08-13 – 2013-08-15
  • [図書] 先端成形加工技術2014

    • 著者名/発表者名
      プラスチック成型加工学会編
    • 総ページ数
      287
    • 出版者
      プラスチックエージ
  • [備考] 東京大学生産技術研究所 新野研究室 (付加製造科学研究室)

    • URL

      http://lams.iis.u-tokyo.ac.jp

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公開日: 2016-06-01  

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