再生医療の基礎となる組織工学は細胞に関する技術,培養と分化制御等に関する技術,細胞が培養する足場となる担体に関する技術から構成されている.本研究は,三次元的な臓器再構築を行うための,3次元的な担体のレーザー焼結に関するものである.本研究では,焼結用のレーザーの波長を11μmから波長1.1μmに小さくすることで,ビーム径を従来の1/3に縮小して担体材料であるPCLの造形に成功した.また,樹脂の予熱温度の低減す,空孔率向上のために用いられるフィラーにアルカリ可溶性の樹脂をつかうことで,造形の分解能を倍に向上した.また,細胞の接着性をアルカリ処理により確立し肝癌由来細胞の安定的な培養技術を確立した.
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