研究課題/領域番号 |
23246068
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (80304161)
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研究分担者 |
塩坂 貞夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90127233)
張 兵 独立行政法人情報通信研究機構, 新世代ワイヤレス研究セ ンター, 主任研究員 (90358888)
李 可人 独立行政法人情報通信研究機構, 新世代ワイヤレス研究セ ンター, 主任研究員 (30359062)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | CMOS / イメージセンサ / 埋植 / 蛍光 / 分散埋植 |
研究概要 |
(1) μ-COM 設計・試作・動作検証:前年度設計したμ-COM の動作実証を実施した.生体内伝導通信の基本実験を試作チップを用いて行い,基本動作を実証した. (2) 生体内伝導通信:前年度に引き続きμ-COM を脳ファントム及びマウス摘出脳内に埋植して生体内伝導通信の動作実証を行った.次に生きたマウス脳内に埋植して画像検出を実証する.また小型の生体内伝導通信回路の設計を行いμ-COM 上に実装し,動作実証を行った. (3) 2 次元通信:脳内埋植に適した通信シートを設計し試作を行う.特に無線接続点にμ-COM からのデータを高感度受信できる構造の実現を目指し電磁界シミュレーションを実施した. (4) in vivo 実証:前年度に引き続き生体内伝導通信に関して実際のマウス脳を使った実験を継続した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
μ-COMの設計を行い,実際にマウス脳内に埋植し,画像伝送実験に成功した. またデジタル出力化に成功し,今後の高画質伝送への道を切り開くことができた. 共同研究者であるNICTでも2次元通信に関して電磁界シミュレーションによる検討を進め,その有効性を示すことができた.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は,前年度の結果をもとに,複数のμ コミュニケータ(μ-COM)と2 次元通信(2D-COM)からなる全体システムの構築ならびにその動作実証を実施する.そのために,脳ファントム上に設置した複数のμ-COM とその上に被せた2D-COM シート間でのデータ通信動作を実証する.この結果と前年度開発した複数個のμ-COM の脳内埋植方式に基づき,μ-COM の分散埋込みを行い,自由行動マウス(ラット)での脳神経活動の計測実験への適用可能性を見極める.なお電源供給は有線で行う. また,今後の展開としてμ-COM の小型化を図る.65nm,40nmCMOS プロセスを利用して500μm以下から100μm サイズ程度までを目指したチップ設計を実施する.またチップ集積化超小型コイルの実装プロセス開発も行い,電力伝送も含めた完全無線化μ-COM および2D-COM システムに向けた可能性を検討する.
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