研究課題
硝化プロセスDHS と脱窒プロセスUSB を組み合わせ、浸出水の生物処理に適用することで、低コストで維持管理の容易なシステムを開発する。DHS 型硝化プロセスとUSB 型脱窒プロセスを繋げたシステムで連続実験を実施した。埋立地浸出水には、100-200 mg NH4-N/Lのアンモニアと20,000 mg Cl-/L程度の無機塩類が含まれている。DHSリアクターによる硝化は、アルカリ度をコントロールすることで高い硝化率を達成することが出来た。USBリアクターによる脱窒は、有機物不足により進行しなかったためメタノールを添加することで解決した。アルカリ度および有機源を供給しなければならないが、DHS-USBシステムによる硝化-脱窒プロセスを確立することが出来た。また、浸出水処理汚泥のクローン解析を行い、微生物群集構造を解析している。バイオガス中の硫化水素を微生物により脱硫させるために、硫化水素の酸化程度をコントロールする方法について検討を行った。硫化水素を酸化させると硫酸になってしまい、リアクターの酸腐食を起こすため、酸素濃度をコントロールし、酸化をS0の状態でストップさせるための条件について検討し、酸素濃度を低濃度にコントロールすることで硫化水素除去と硫黄(S0)までの反応に制御できた。また、処理水中のリンを回収するために、DHSリアクターの後段にSBRを設け、そこで脱窒と共にリン回収を行うプロセスの開発を行った。脱窒性ポリリン酸蓄積細菌を含めた微生物群集構造解析も行った。
2: おおむね順調に進展している
排水処理プロセスの開発およびその処理メカニズム解明のための準備も順調に進んでいる。
DHS技術の適用性拡大のため、プロセスパフォーマンスの向上やプロセス開発を行っていく。また、メカニズム解明に関する実験も継続して行っていく。
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