現用のCu系合金の水素中時効熱処理による引張強度と導電率の同時向上を検討した。 Cu-Ti合金では水素中時効熱処理に最適な組成はCu-3mass%Tiであり、水素中時効熱処理後に150℃程度の真空中熱処理により、引張強度を維持しながら曲げ加工性と導電率を同時に向上させることができた。 コネクタ材料であるCu-Cr-Zr系合金に0.5mass%Tiを含有させ、水素中時効熱処理を施すことにより特性が向上した。Cu-0.2Cr-0.6Zr-0.5Ti合金において、400℃で5hの水素中時効熱処理により、圧延材と比較し、強度と導電率が向上し、それぞれ665 MPaと56% IACSの値が得られた。
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