ミリ波電磁ビームを用いたワイヤレス給電を実現するため小型軽量な受電,エネルギー変換システムの開発を目的とし研究を行った.ビーム径を拡大した後収束させて爆轟波管に導けるよう最短のテーパ型ビーム収束器を設計し,90%以上の電力捕集性能を示した.さらにこれと高出力ジャイロトロンを組み合わせて放電実験を行い爆轟波管内にミリ波放電を駆動することに成功した.一方理論解析においては,電離閾値電界強度を電子の積算加熱現象で説明できる可能性を示すと共に,我々の実験に特有のビーム軸に平行に伸展するフィラメント構造の内部に,電界方向に伸展する小さなフィラメント群が入れ子の構造になっていることを発見した.
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