研究課題
(a) RFS運動の翼非線形制御法開発 制御安定性と共に、Dynamicsの急激な変化への対処などを目的とした制御系設計をHILS手法により行った。VSS Sliding mode制御についてもsimulator及び実験により船体動揺の極限までの低下を図り、PD制御の場合に比べ、heave、pitch共1/2に低減できることを示した。(b) 理論計算 RFSの非線形流体力である波浪中抵抗増加に関し、3D-Rankine Panel法による計算を行い、それを低減する方策を見出した。即ち、RFSの造波するdiffraction波を計算すると、strutなしの場合に比べ、strutありでは前縁部から案外大きな造波が起こっていることが分かった。従って、波浪中抵抗増加の低減には、現在の楕円柱数学式strut船型ではなく、strut前縁部をたとえばレンズ型のように尖鋭化させる必要があると結論づけた。また、3D-Rankine Panel法では、放射条件を数値的に満足させる必要があるが、既存法では追波、斜波など低速、低周波数領域で放射条件が精度よく満足されず、計算結果が不安定となる欠点があった。そこで、Sommerfeld型放射条件を導出して適用し、この問題を解決した。(c) 高速海上輸送システムの経済性評価 定時性及び耐波浪衝撃性の指標化のため、北太平洋運航simulation法を開発し、その結果を従来コンテナ船の航海遅れデータ統計と比較した。Simulation結果は、実績データとおおよそ一致した。そこで、従来コンテナ船とRFSとの航海時間及び貨物破損比較を行い、RFS輸送品質の圧倒的優位性を示した。更に、このRFS品質競争力の下で経済性を考察した。即ち、太平洋往復各1便運航の場合、必要な高付加価値貨物5,000t/月は十分確保でき、投資額700億円弱を3年で回収すると考えると、RFS運賃を約80円/貨物tと設定すればよいことを示した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Transactions of RINA, Intl J Maritime Eng
巻: Vol. 158, Part A1 ページ: A-49-A-59
10.3940/rina.ijme.2016.a1.348
日本船舶海洋工学会論文集
巻: 第23号 ページ: 未定
巻: 第22号 ページ: 119-128
10.2534/jjasnaoe.22.119