船舶の実海域性能評価のための新しい自航試験法の研究

2015 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 23246153
• 研究機関: 国立研究開発法人 海上技術安全研究所
• 研究代表者: 谷澤 克治 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (70373420)
• 研究分担者: ボンダレンコ オレクシー 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (10647043) ; 福田 哲吾 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (40505111) ; 北川 泰士 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (50579852) ; 上野 道雄 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (60358405) ; 平田 宏一 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (90282425) ; 塚田 吉昭 国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (90425752)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: 船舶工学 / 実海域性能 / 波浪中自航試験 / 主機数学モデル / 摩擦修正

研究実績の概要

平成27年度は、ターボチャージャーを含む２ストローク低速ディーゼル主機の数学モデルを組み込んだ主機特性模擬自航装置と、実船と模型船との摩擦抵抗の違いの修正、いわゆる摩擦修正を行うための補助推力装置を肥大船模型に搭載し、海上技術安全研究所の実海域再現水槽にて波浪中自航試験を実施した。これらの装置により、波浪中を航走する模型船の船速、プロペラ荷重度、プロペラ回転数変動を実船相似にすることが可能となり、水槽実験により実船の実海域性能を直接的に計測できるようになった。
本試験では、波浪中の船体運動、船速低下量、プロペラ推力・トルク変動、回転数変動等を計測した。計測データの解析から、本試験法で得られた船速低下量は、これまでの波浪中抵抗増加を計測して間接的に求めた船速低下量と良く一致することを確認した。
本試験法では、主機の数学モデルからガバナーの動作、燃料投入量、ターボチャージャーの応答等も得られるため、これまでの水槽試験では得られなかった主機応答についても求めることが可能である。本試験においても、波高を上げた実験で主機がMCRに到達する状況や、船速低下が顕著になる状況が再現できることを確認できた。これまで荒天下での性能評価試験法は存在しなかったが、本試験法は荒天下での性能評価も可能な試験法であり、船舶の安全性評価にも活用可能である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Development of an Experimental Methodology for Self-Propulsion Test with a Marine Diesel Engine Simulator, the Fourth Report : Direct Measurement of Actural Ship Speed in Waves by Model Tests (2015)
  • 著者名/発表者名: Yasusi Kitagawa, Katsuji Tanizawa, Yoshiaki Tsukada
  • 雑誌名: Proc. 25th ISOPE Conference 巻: 3 ページ: 38-45
  • DOI: ISBN 978-1-880653-89-0
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 実船の波浪中船速低下を直接計測する水槽試験法の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 北川泰士、谷澤克治、塚田吉昭、上野道雄
  • 雑誌名: 日本船舶海洋工学会論文集 巻: 22 ページ: 21-34
  • DOI: ISSN 1880-3717
  • 査読あり / 謝辞記載あり