• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

組織機能論的なカルパイン作用機序の解析とその普遍性抽出

研究課題

研究課題/領域番号 23247021
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

反町 洋之  公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, 分野長 (10211327)

研究期間 (年度) 2011-04-01 – 2015-03-31
キーワードカルパイン / プロテオリシス / 質量分析 / 筋ジストロフィー / 胃腸疾患 / 自己消化 / 酵素学 / 基質特異性
研究実績の概要

カルパイン(CAPN)は、限定分解により基質機能を調節するプロテアーゼである。CAPN1/2は古くから研究されながら、その普遍性のため機能解明が難航している。申請者らは組織特異的分子種を発見し、発現組織機能と関連づけて生理機能を解析してきた。その結果CAPN3、8/9の機能不全は筋ジストロフィー、胃疾患の原因となることを明らかにした。しかし各分子の作用機序は不明な点が多い。そこで組織特異的CAPNに注目し、組織機能制御の分子機構を解析した。特にKO/KIマウスとプロテオミクスを基軸とした解析で、ヒト疾患や遺伝子改変マウス表現型を参照し、CAPN不全疾患発症機序へも迫った。
1. 骨格筋とCAPN3:CAPN3のKI及びKOマウスからの初代培養細胞、in vitro翻訳系と様々な発現コンストラクトを用いて、CAPN3の活性制御機構を解析した結果、他のプロテアーゼには見られない分子内相補という特殊な性質が明らかとなり、CAPN3の新たな機能が示唆された。
2. CAPN8/9と胃腸機能:CAPN8/9不全はストレス性胃出血を増悪するが、この分子機序の解析を行った。大量発現系を確立し、CAPN8と9が酵素とシャペロンという異なる役割を果たすことを明らかとした。
3. 新規組織特異的CAPN:CAPN6(胎児筋)、CAPN11(精巣)、CAPN12(毛包)について、KOマウスの表現型を中心に、各々骨格筋分化・成長過程、受精過程、毛包の細胞周期との関連を解析した。特にCAPN6では成獣骨格筋再生との関連について興味深い知見が得られたため、重点的に解析し、筋分化を抑制的に制御することを明らかとした。
4. カルパインの基質特異性:生物情報学的手法を応用しその解明を目指した。ウェットな実験と機械学習を組合わせることで、高精度の切断部位予測器を構築した。そして、これまでの結果を総合して、カルパインの生理機能はその広い基質特異性と強く関係することが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] The N- and C-terminal autolytic fragments of CAPN3/p94/calpain-3 restore proteolytic activity by intermolecular complementation.2014

    • 著者名/発表者名
      Ono, Y., Shindo, M., Doi, N., Kitamura, F., Gregorio, C. C., and Sorimachi, H.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A.

      巻: 111 ページ: E5527-5536

    • DOI

      10.1073/pnas.1411959111

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Calpain-6 deficiency promotes skeletal muscle development and regeneration.2013

    • 著者名/発表者名
      Tonami, K., Hata, S., Ojima, K., Ono, Y., Kurihara, Y., Amano, T., Sato, T., Kawamura, Y., Kurihara, H., and Sorimachi, H.
    • 雑誌名

      PLoS Genet.

      巻: 9 ページ: e1003668

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.1003668

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Extended concept for calpain “activity” – non-proteolytic functions of unconventional calpains.2013

    • 著者名/発表者名
      Sorimachi, H., Tonami, K., Shinkai-Ouchi, F., Hata, S., Ojima, K., and Ono, Y.
    • 学会等名
      FASEB Summer Research Conferences – Biology of Calpains in Health & Disease
    • 発表場所
      Vermont, USA.
    • 年月日
      2013-07-21 – 2013-07-26
    • 招待講演
  • [備考] Calpain Research Portal Site

    • URL

      http://calpain.net/

  • [備考] Calpain for Modulatory Proteolysis Database

    • URL

      http://calpain.org/

  • [備考] Calpain Project Web Site

    • URL

      http://www.igakuken.or.jp/project/detail/calpain.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi