研究分担者 |
後藤 知子 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00342783)
島崎 伸子 岩手医科大学, 歯学部, 研究員 (30337258)
白川 仁 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40206280)
磯野 邦夫 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), その他 (70124550)
神戸 大朋 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (90303875)
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研究実績の概要 |
亜鉛は多種類の亜鉛酵素や遺伝子のZinc-finger構造などの構成成分として多様な生理作用を調節する必須微量元素である。亜鉛含有タンパク質は、今や3000種類以上も同定されている。しかし、亜鉛の味覚・摂食調節及びインスリン分泌における役割の解明は、研究途上にある。味覚における亜鉛の役割は、唾液分泌(駒井ほか:Biomed. Res. Trace Elements, 21, 38-42, 2010)と味細胞の機能(Goto, T., Komai, M., et al.: Int. J. Vitamin Nutr. Res., 70, 110-118, 2000)の面から炭酸脱水酵素(CA)活性を介している部分が大きいと推定される。実際に我々は、ラットの亜鉛欠乏時には唾液中のCA 6の分泌濃度が低いこと(島崎ら、2009; Goto, T., et al., 2000)、味受容膜におけるCA活性が低いこと(Goto, T., et al., 2000)、等を証明してきた。今回さらに、①味覚障害モデルを用いた亜鉛補給時及び不足時の生理指標解析では、1)唾液中に分泌される炭酸脱水酵素アイソザイムの解析、2)ラット味受容膜における炭酸脱水酵素活性と味覚感受性変化の解析、を行った。また、②摂食障害モデル動物を用いた亜鉛補給時及び不足時の生理指標解析では、1)視床下部摂食調節ペプチド発現の解析、2)小腸上皮細胞における亜鉛トランスポーター(ZIP4/ZIP5)等の発現変化、等について解析した。 これらの成果は、次に解明すべき諸事項について指摘することができた。
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