研究課題
本研究では、研究目的の達成のために、下記の5つの課題を設定している。課題1:濃度計にTDLS分析計を用いた渦相関(EC)法および簡易渦集積(REA)法により、森林生態系(樹冠)スケールでのCH4フラックスの日・季節・年々変動を連続モニタリングし、対象森林がメタンのシンクなのかソースなのか、またシンク/ソースがどのようにスイッチングするのかについて明らかにする。課題2:TDLS分析計により森林内外のCH4濃度プロファイルを連続観測し、樹冠上フラックス連続観測結果や周辺地域の大気CH4濃度変動と併せて解析することにより、大気濃度および収支の変動とシンク/ソースの関係について明らかにする。課題3:森林内の各コンパートメント(湿地土壌・不飽和土壌・葉群・幹など)におけるCH4の吸収ないし放出速度を、濃度計にTDLS分析計を用いた自動開閉の閉鎖循環式チャンバー法により連続観測し、コンパートメントスケールでのシンク/ソースの実態と時空間変動を明らかにする。課題4:様々な樹種を対象として、TDLS分析計を組み込んだガス交換チャンバーシステムを用いた測定から、生きた葉群のCH4交換について明らかにする。課題5:協力フラックスタワーサイトに簡易に導入することができる可動式REA法-CH4フラックスモニタリングシステムを構築し、サイト間比較へ向けて稼動を開始する。このうち課題4は完了済である。平成25年度は2つのサイトで課題1、2,3についてすべてのコンポーネントの観測を完了し、統合的な解析を行うことで、各サイトにおけるメタンフラックスの特徴について明らかにした。また課題5については、国内外の水田2サイトにおいて観測を行うとともに、学界にむけてメタンフラックス研究の潮流を示す役割を果たした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)
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