研究課題/領域番号 |
23248033
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
竹村 明洋 琉球大学, 理学部, 教授 (40222103)
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研究分担者 |
岡野 俊行 早稲田大学, 理工学術院・先端理工学研究科, 教授 (40272471)
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キーワード | サンゴ礁 / 潮汐 / ベラ / 遺伝子 / 環境 / トラフグ |
研究概要 |
本研究では、満潮前後で毎日産卵を繰り返すミツボシキュウセンと大潮で産卵するクサフグやトラフグを主たる実験材料に用い、潮の情報が内因性のリズムに転換されて産卵にまで至る道筋を明らかにすることを目的としている。平成23年度は、ミツボシキュウセンの生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)遺伝子を視床下部域からクローニングするとともに、それらの特性を明らかにした。また、ゲノム情報を活用できるトラフグを人為潮汐条件下に置くことで発現が変化する脳内遺伝子を検索した。 ミツボシキュウセンの視床下部域から2種類のGnRH遺伝子のクローニングを終了した。それらの全塩基配列は645bpと1475bpであり、それぞれ85と93アミノ残基をコードしていた。近隣結合法による系統解析の結果、前者はchicken typeのGnRH、そして後者はsalmon typeのGnRHと同定された。現在、medaka typeのGnRHのクローニングを行っている。 福井県立大学と福井県栽培漁業センターの協力により、トラフグを人為潮汐条件下に置き、マイクロアレイの実験を行った。2個のケージのトラフグを収容し、12時間の馴致後にケージを水深0mと7mに設置した。それぞれの水圧に6時間曝した後に魚から脳を取り出して、脳内の遺伝子発現をマイクロアレイで比較した。その結果、プローブ設計ができた約2万遺伝子のうち、発現量に3倍以上の差が出る遺伝子がいくつか認められ、水深7mで発現が上昇する遺伝子が7種類、逆に低下する遺伝子が6種類であった。現在、それらの分子系統解析を行いつつ、ミツボシキュウセンに付加した潮汐刺激により,同様の発現変化があるか解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者と研究分担者が研究開始時に決定した分担内容に添って研究が順調に進捗した。当初、フグ類についてはクサフグを利用する予定であったが、トラフグに変更した。大型魚に変更したためRNAなども十分量抽出することができた。また、ゲノム情報的にも問題は生じなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後も分担者と代表者が密接に連絡を取り合いながら研究を進める予定であり、これによってほとんどの問題は解決できる。
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