研究課題/領域番号 |
23249027
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
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研究分担者 |
中村 好一 自治医科大学, 医学部, 教授 (50217915)
石川 鎮清 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70306140)
岡山 雅信 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10285801)
藍原 雅一 自治医科大学, 医学部, 講師 (80360080)
紀ノ定 保臣 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50161526)
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キーワード | 地域医療情報システム(GIS) / 地域医療情報 |
研究概要 |
大規模な地域医療情報から地域医療の実態解析を行い、医療の効率化を推進するための方策を検討するために、「地域医療データバンク」にレセプト情報等を蓄積し、情報等の集約方法の検討、解析結果の2次利用方法の検討を行った。 レセプト情報は、県、市区町村の協力を得られた岩手県、茨城県、群馬県、新潟県、石川県、山梨県、滋賀県、鳥取県、岡山県、広島県、佐賀県、大分県のレセプト情報等が集積できた。 その集積データを用いて、地域ごとの平均受療率の算定、将来患者受療数の推計等の解析を行った。さらに、地図情報システム(GIS)解析においては、患者の医療機関までの移動距離(患者住所地情報と医療機関所在地情報から医療機関までの距離・所要時間を診療科ごとにGISを用いて算出する。)と患者・家族の負担の評価(医療機関までのアクセスに関する距離・時間についての負荷)及びテーセンポリゴン解析(医療機関への最短距離領域を、ティーセン(近接)ゾーンに分割を行い、それぞれの医療機関の位置について、距離的に最も近い居住地である範囲を表す。)を行い、医療機関ごとの医療マーケットエリアを作成することにより、地域医療の実態を可視化し、医療の地域偏在の状況等について解析を行った。 各大学との連携解析体制については、データセンターに集約されたデータを移動させずに、外部からのプログラムによって、集計値を算出する仕組みを構築した。 また、場所情報コードを付与した位置情報点を用いた位置情報の実証実験を行い、IMES(Indoor Messaging System)を活用することにより、医療システムへの利用が可能になることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
レセプト情報の集約については、当初の北関東エリアだけでなく、協力県が多く、データの集積が予定よりも早く集積されている。各解析協力機関との連携には、SINETによる接続を平成24年度から行い、分散によるデータ解析が可能になる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
レセプト情報の集約を全国に拡大し、広域的な解析環境を構築する。さらに、本年度の解析に加えて、各地域の消防本部の協力を得て、救急活動記録票から事故種別、出場先、収容医療機関、現場到着時間等の救急搬送情報から、移動距離・搬送時間を地図情報システム(GIS)を用いて算出し、事故種別、重傷程度別の救急搬送に係る現状分析を行う。この結果と一般の患者との重症度による移動距離について医療機関までのアクセスに関する市町村の地域差を明らかにする予定である。
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