本研究は,少子高齢化,人口分布の偏在,財政状況の悪化などを背景として変革を迫られている医療提供体制の再構築を目指して行われる研究の一環として,居住者からの医療施設への移動的利便性と病院内での看護者の患者への到達容易性(アクセシビリティ)の視点によって対象地域の医療提供体制を包括的に研究するものである. 本研究課題では,①フロアプランと人員配置からみた病院運営と看護システムマネジメント手法の開発,②人口分布や都市構造の視点を取り入れた医療施設配置計画モデルの開発,をもとに最も効率的な病院と看護人員の配置を実現した場合に現行の医療点数制度の下で地域の医療提供体制全体が成り立つかを検証した.
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