研究課題/領域番号 |
23249036
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
三浦 克之 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90257452)
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研究分担者 |
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 生活習慣病予防センター, 特任教授 (70144483)
今井 潤 東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40133946)
村田 喜代史 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127038)
野崎 和彦 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252452)
大久保 孝義 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60344652)
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キーワード | 社会医学 / 循環器・高血圧 / 疫学 / 脳卒中 / コホート研究 / 頭部MRI / 潜在性動脈硬化 |
研究概要 |
本研究は、脳卒中死亡率高地域(東北)・低地域(関西)に位置する二つの一般住民コホート(関西:草津コホート;東北:大迫コホート)に頭部MRI撮影を導入することにより、無症候性脳血管障害・海馬萎縮の関連要因、およびその地域差に関わる要因を明らかにしようとするものである。 本年度は以下を調査・分析を実施した。 1)両コホート頭部MRI撮影条件の標準化 先行してMRI撮影を行った大迫コホート参加者20名(MRI撮影施設:花巻病院)を滋賀医科大学病院(草津コホートMRI撮影施設)に招きMRI撮影を行った。同一対象者の2施設における撮影画像を比較検討し、同一撮影条件下で所見判定が実施できるよう、滋賀医科大学病院における撮影条件を設定した。また2施設における対象者の撮影画像を用いて脳外科専門医による所見判定を実施し、判定結果に差がないことを確認した。 2)草津コホートにおける頭部MRI撮影 2001年に潜在性動脈硬化関連指標を測定した対象者約1,300名について、平成22年度後期より追跡調査を実施している。本年度は、上記1)にて標準化された撮影条件を用いて追跡調査対象者20名の頭部MRI撮影を実施した。また、既測定の生活習慣・危険要因・潜在性動脈硬化関連指標(保存検体により測定した血中の動脈硬化関連指標および遺伝要因も含む)および、MRIの各指標に関するデータを統合したパイロットデータベースを設計し、次年度以降のデータベース拡充に備えた。 3)大迫コホートにおける頭部MRI撮影および分析 高齢者健診を受診した200名を対象に頭部MRI撮影を実施した。また既存データベースと統合した分析を行い、24時間血圧・家庭血圧変動や遺伝要因と無症候性脳血管障害との関連を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
両コホート頭部MRI撮影条件の厳密な標準化が実施された。これにより草津コホートにおける次年度以降の調査準備が整った。また先行して調査を実施している大迫コホートにおける調査は順調に実施され、その成果は国際学術誌に公表された。
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今後の研究の推進方策 |
両コホートにおける頭部MRIを含む動脈硬化指標の測定を継続するとともに、中間時点のデータベースを完成させ、無症候性脳血管障害・海馬萎縮の関連要因の実態および潜在性動脈硬化指標との関連についての分析を実施し、中間成果を学会等で公表したい。
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