研究課題
基盤研究(A)
肝細胞癌(HCC)の最も有効な治療法は外科的切除であるが、術後の高頻度な再発が臨床的な課題となっている。この課題の克服には、高感度な診断法や有効性の高い術後治療法の開発が必要である。我々は、蛍光物質インドシアニングリーン(ICG)がHCC組織に長期間蓄積することを明らかにした。この性質を利用して、手術中にICGの蛍光発光を探索し、目視や既存の画像診断では検出できなかった新たなHCCを検出する術中診断技術を確立した。一方、ICGが蓄積したHCC組織に対して近赤外光を照射することにより、HCC細胞のみを死滅させる光線力学療法を開発した。これらの技術は、HCCの再発の抑止に貢献できると期待される。
肝胆膵外科学