研究課題
(サブテーマ1)舌下粘膜は、レジデント粘膜下樹状細胞 (smDC)の密度が元々少ないので、抗原刺激により急速に枯渇するので、炎症性に局所にリクルートする樹状突起の少ない丸い形態をしたCD11bhiCD206hiマクロファージ様smDCの比率が高くなることが明らかになった。このユニークなsmDCが寛容誘導に関わっている可能性が示唆された。(サブテーマ2)新規に樹立したアジュバントを使わず精製していないスギ花粉粒で感作し誘導したマウススギ花粉モデルにおいて、スギ花粉エキスの塗布による舌下免疫療法を実施したところ、サブテーマ1で見られた抗原塗布部位における顕著なsmDCの枯渇とマクロファージ様smDC優位の存在が確認できた。また、所属リンパ節DCにおいて、MHC class II およびCD86発現の低下が認められた。(サブテーマ3)P.g菌塗布により誘導される早期歯肉炎症は、B7-H1を歯肉に過剰発現している B7-H1/K14tgマウスで抑制され、B7-H1/PD-1欠損マウス (WKO)では増強されていた。 野生型およびWKOでみられた後期における歯槽骨吸収は、B7-H1tgでは認められなかった。野生型におけるP.g特異的IgG抗体産生の増強は、 Tgおよび WKOの両群で抑制されていた。(サブテーマ4)紫光照射により細胞が緑から赤に変わる KikGRマウスに使用により、歯髄から所属リンパ節に遊走した細胞を同定することができた。CD11cを高発現し、抗原提示に関わるCD86/B7-DC/MHC class IIを高発現している成熟DCとGr-1/CD11b陽性の好中球と思われる細胞が認められた。前者は、輸入リンパ管を、後者は血管系を介してリクルートしてきたと思われた。本結果から、う蝕病原細菌に暴露された歯髄DCが、所属リンパ節に遊走し適応免疫を惹起させる可能性が示された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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