研究課題/領域番号 |
23249091
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
広瀬 たい子 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 教授 (10156713)
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研究分担者 |
岡光 基子 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 助教 (20285448)
寺本 妙子 日本橋学館大学, リベラルアーツ学部, 准教授 (20422488)
三國 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50265097)
大森 貴秀 慶應義塾大学, 文学部, 助教 (60276392)
本間 達 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 助教 (60361721)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 乳幼児精神保健 / 看護介入研究 / 小児の虐待予防 / 育児支援 |
研究実績の概要 |
研究目的1)-1:看護職者が母子と家族の関係性を効果的に支援するスキルを習得する改訂プログラムの開発と、そのプログラムの実施と効果測定を行う。 改訂プログラム開発のため、King's College LondonのThe Center for Parent and Child Suppotで研修を受け、Family Partnership Model に基づくプログラムと教材の和訳を実施した。また、それらのプログラムと教材の試験的運用を3回実施したが、毎回修正点や課題を明らかにして、完成プログラムと教材の作成に取り組んでいる。27年度の研究プロジェクトにおいて、日本版のプログラムと教材の完成をはかり、看護職を対象とした現任教育を実施し、効果の測定を行う予定である。 研究計画1)-2:看護職者が母子と家族の関係性を効果的に支援するために必要なアセスメント尺度の開発を行う。 乳幼児の社会的ー情緒的問題を早期に発見し、その問題に対する支援を早期に提供するためのアセスメント尺度の開発のため、アメリカで開発されたInfant-Toddler Social Emotional Assessmentを和訳、日本の対象児と家族1,500組を対象とした調査を実施した。現在調査結果の分析をほぼ終え、学会報告と論文作成進行中である。 研究計画2):すでに母子および家族の関係性を効果的に支援するスキルを習得している看護職が育児支援を実施した効果を測定する。 これまでに、150組のデータ数を確保し、その分析を行い、学会報告と論文作成進行中である。なお、残すところ約100組のデータについては、収集継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的1)-1:英国で開発されたプログラムを和訳しただけでは、日本の母子や家族の問題の理解や、育児支援方法の理解に活用することが困難なため、度重なる改訂と検討が続き、プログラムと教材の完成に時間を要している。おおむね、予定していることは遂行されて入るが、予定していた期日を大幅に超えている。 研究計画1)-2:おおむね予定通りに内容、期日ともに進行中である。 研究計画2):研究計画に沿った内容の実施は遂行されているが、対象者の確保に困難がある。対象母子と家族の確保は、諸般の事情により、遅れている。これは、データ収集担当者の不足もあるが、おおむね対象母子の確保が計画通りに行かない事情によるものである。
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今後の研究の推進方策 |
残された1年間の研究期間において、おおむね研究目的は達成できそうだが、データ数の確保が達成できないことが予測される。そのため、計画の完了・達成ができない可能性はある。しかし、修正後計画をおおむね達成し、不足データを残しながらも、終了時点のデータを用いた結果の分析、学会報告、論文作成は可能である。 データ収集が不十分な部分については、本研究プロジェクト終了後も、他の研究補助金の確保を図る、現在確保できる研究費の範囲内で細々と研究継続する等の努力を継続したい。本研究の成果をさらに発展させ、乳幼児精神保健に基づく、看護職による効果的な育児支援スキルを習得できる現任プログラムを普及させたい。
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