研究課題/領域番号 |
23251013
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
前川 和也 国士舘大学, 付置研究所, 研究員 (60027547)
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研究分担者 |
川瀬 豊子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (10195092)
寺村 裕史 国際日本文化研究センター, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (10455230)
井谷 鋼造 京都大学, 文学研究科, 教授 (60144309)
森 若葉 国士舘大学, 付置研究所, 研究員 (80419457)
松島 英子 法政大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90157305)
春田 晴郎 東海大学, 文学部, 教授 (90266354)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | イラン国立博物館 / 3Dモデリング / レンガ碑文 / 粘土板 / スサ / マルヤン / 楔形文字 |
研究概要 |
本研究はイラン国立博物館が所蔵する楔形文字史料(レンガ碑文おより粘土板)群を調査研究のうえ、それらを写真撮影、かつ3Dモデル化し、カタログ出版を行うものである。 本年度7月下旬より8月にかけて、前川、松島、川瀬、春田、森、寺村がイラン国立博物館において調査を行い、レンガ碑文カタログのためのデータ収集および写真撮影を行った。マルヤン遺跡(古代アンシャン)出土粘土板については、全粘土板の照合・整理を継続した。3Dモデリングについては、マルヤン出土資料の中の原エラム語粘土板を中心に3Dモデリングを継続した。3Dモデリングについては、寺村がセミナーを行い、博物館研究職員に技術指導を行った。また滞在期間中に松島・寺村が博物館において本研究の概要を報告する招待講演を行った。 12月には、約200点のスサ出土レンガ碑文資料の翻字、翻字、写真を公刊することができた。E. Matsushima and H. Teramura (eds.), Brick Inscriptions in the National Museum of Iran: A Catalogue. これにより、イラン国立博物館レンガ碑文資料の全容がほぼ明らかとなった。また碑文文字にかんする鮮明な写真公刊は、イラン国立博物館から謝意を与えられたのみならず、欧米の学界からも高く評価された。なお本出版に未掲載の レンガ碑文が少数存在し、松島によって調査が継続される。 12月には、森、春田、松島がイラン南部フジスタン地方の遺跡調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね予定通りである。テヘランの国立博物館において、調査を行い、写真撮影、3Dスキャニング、カタログ作成、イラン研究者への技術指導を順調に進めつつある。とりわけ、スサ出土レンガ碑文については翻字、写真を添えたカタログ出版を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度末に出版したカタログに未掲載のレンガ碑文の調査を進めるとともに、マルヤン(古代名アンシャン)出土粘土板史料の解析、写真撮影に力を注ぐ。 またマルヤン地方遺跡調査をも実施する予定である。
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