研究課題/領域番号 |
23252011
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
福田 誠治 都留文科大学, 文学部, 教授 (30128631)
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研究分担者 |
遠藤 忠 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10104118)
岩崎 正吾 首都大学東京, 大学院・人文科学研究科, 教授 (30203368)
関 啓子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20107155)
嶺井 明子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (80209840)
澤野 由紀子 聖心女子大学, 文学部, 教授 (40280515)
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キーワード | 教育史 / 学校教育 / 学力論 / 教育政策 / 多文化教育 / ロシア / グローバル化 / ボローニャ・プロセス |
研究概要 |
サンクトペテルブルグ(9月)、モスクワ・サマーラ・ウリヤノフスク(10月)、モスクワ・ノボシビルスク(10月)、ハバロフスク(11月)、ウラジオストク(12月)、ヤロスラブリ(2月)のグループに分かれて、ロシア連邦中央及び都市部各地で調査を行い、ボローニャ・プロセスやPISAなどのグローバリズムへの国際的対応と国家統一試験制度や実験学校・英才学校という国内的対応など、連邦政府の政策の推移と今後の展望について調査した。また、その特徴が歴史的にどのような要素から形成されているのかを検討した。とりわけ、高等教育政策がボローニャプロセスに続いて連邦大学の創設(拠点大学へのグループ化)が起きたことを明らかにし、大学の階層化を分析した。 シティズンシップ・移民子弟教育については、とりわけ多民族化の歴史のあるサマーラ市の調査では貴重な成果が得られた。ロシア連邦全土のモデルとなった多文化教育プログラムなどについて、進捗状況をうかがうことができた。ウリヤノフスク教育大学との共同論文集の刊行が模索され、相互に論文を2編ずつ交換した。 日本とのつながりの深い沿海州の地方都市、ハバロフスクとウラジオストクの2か所を調査し、国際化が、日本・韓国・中国の影響を受けながらどのように展開しているかを調べ、ヨーロッパ化に向かう中央の政策との差異を分析した。 ほぼ10年ぶりとなるサマーラとヤロスラブリを調査し、州教育委員会・市教育委員会・学校レベルで起きてきた変化を補充調査しながら比較研究した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外調査は、調査先との日程調整に少なくとも3か月、調査先の資料収集も含めると6か月は必要である。2012年度は、7月時点で研究費支給が7割しかなく、予定を立てる段階から実現が危ぶまれた。11月に残りの研究費が支給されたが、調査地のロシアは厳寒期に入り、屋外を移動するにはあまりよい時期ではなかった。このような条件にもかかわらず、初期の目的は達成されている。
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今後の研究の推進方策 |
4月~6月 定例研究会を開催し、本年度調査に向けた準備を行うとともに、情報交換と研究報告を行う。 7月下旬 研究合宿において、各自担当分野の資料収集状況の報告、調査に係わる研究報告、ロシア側研究協力者との連絡状況等の報告と打ち合わせを行う。 9~2月 4班に分かれて現地調査を実施する。月例の研究会にて調査報告を行い、3,月には中間報告書を作成する。
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