研究課題
本研究班を構成する下記の4グループが中国周縁国を訪問し,のべ4回にわたって現地調査を行うとともに,現地研究者との共同研究を実施した.また,世界種子貯蔵庫を訪問して遺伝資源の長期保存に向けた準備を進めた.その概要は下記の通りである.1.オオムギ・コムギグループ;キルギス共和国での調査をN.I.バビロフ研究所ならびに同国の研究者とともに7月に実施し,多くのコムギ近縁野生種ならびに祖先型野生オオムギを収集した.栽培ムギ類は改良品種とみられた.2月下旬,北極圏のスピッツベルゲン島にある世界種子貯蔵庫を訪問し,本プロジェクトの収集種子の預託条件を確認するとともに,岡山大学のオオムギ575系統を我が国から初めて預託した.加えて,同貯蔵庫の6周年を記念する会議において関係者らと面談して有益な交流を図ることができた.2.ダイズグループ;ICRISAT のVadez博士の協力の下でダイズの土壌乾燥抵抗性試験を雨季作と乾期作に実施した.両作季の後期(2013年9月7-12日,および2014年1月11-18日)にICRISATを訪問し,試験調査を行うとともに実験結果に関する意見交換をした.雨季作では,乾燥ストレス耐性の指標となる日蒸散量に系統間差異が存在し,また,灌水区と乾燥区で異なった反応を示す系統が見いだされた.3.メロングループ;2013年11月2-23日に,ミャンマー西部と東部においてウリ科作物の現地調査を行い,計130点のウリ科植物遺伝資源を調査した.山岳部の栽培メロンは変種未同定に属するものであり,隣接する周辺諸国の栽培メロンとの関係が推察された.また,メロンやキュウリと近縁な野生種について,標高差による果実形質の変異を確認した.南アジアがウリ科の多様性中心であることから,収集したウリ科植物遺伝資源は起源の解析のみならず抵抗性育種の素材として重要である.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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