研究課題
「研究の目的」中南米型リーシュマニア症(「リ症」)の医学・生物学の解明と治療・予防法を検討する。「平成26年度の主な研究実施計画」1.エクアドル及びペルーの患者、媒介サシチョウバエ、保虫動物等から採取した検体を分子生物学的手法で解析し、分子疫学的特性を明らかにする。また2.アルゼンチンの内臓及び皮膚「リ症」患者検体を遺伝子解析し、流行地の特定と拡大要因を検討する。「主な研究成果」1.エクアドル におけるヒト吸血性サシチョウバエの全土的分布、Leishmania原虫及びEndotrypanum原虫感染の有無を明らかにし、将来の媒介者対策を検討した。 2.アマゾン流行地でエクアドル国初と考えられるLeishmania原虫を検出し、その媒介者、保虫宿主の調査を実施し新知見を得た。 3.エクアドルのアンデス「リ症」流行地(海抜300‐2500M)で高度差による患者や媒介サシチョウバエの種構成の変化を調べた。 4.皮膚「リ症」の好適な局所療法を選定するため、グルカンタイム筋注、同ローション及びcryotherapyの3法について比較検討した。 5.Multilocus sequence typingを用いてアルゼンチンに分布するL.(V.) braziliensis及び L. (L.) infantumの遺伝子多型を明らかにした。 6.エクアドルからペルー南部にかけて分布するアンデス「リ症」媒介サシチョウバエLu. Ayacuchensis の遺伝子多型を明らかにした。 7.汎発性皮膚「リ症」と播種性皮膚「リ症」の違いを解析、総説としてまとめた。 8.地域病院収録データの解析に基づき、エクアドル南部アマゾン地域の皮膚「リ症」の疫学的特徴を明らかにした。 9.媒介サシチョウバエ調査用mini-Shannonトラップの開発・発表「研究の意義及び重要性」南研究成果は中南米地域で広く分布する「リ症」の伝播疫学解明と予防対策に上重要かつ意義深い。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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