研究課題/領域番号 |
23256005
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 周次 九州大学, 大学病院, 准教授 (70274454)
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研究分担者 |
田中 雅夫 九州大学, 医学研究院, 教授 (30163570)
岡村 耕二 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (70252830)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (60325529)
永井 英司 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30264021)
安徳 恭彰 九州大学, 医学研究院, 助教 (20529797)
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キーワード | 遠隔医療 / 遠隔教育 / 情報通信 / 学術ネットワーク / 国際協力 |
研究概要 |
1.世界各地域における医療交流のニーズと通信環境の調査 本年度は研究初年度であるにも関わらず、韓国、中国、タイなどのアジア地域に留まらず、南アフリカおよびラテンアメリカ諸国(チリ、アルゼンチン、ブラジル)を訪問し、延世大学病院、復旦大学中山病院、チェンマイ大学病院、ヴィッツ大学病院、アレマナ病院、ラプラタ大学病院、サンパウロ大学病院など各施設の現有ネットワークおよび通信機器の状況を調査した。また内視鏡手術や消化器疾患を初め、保健衛生分野や心臓疾患および胎児治療などに関して、今後の接続テストの具体的な日程や継続的遠隔教育に関する共同研究の進め方について協議した。セキュリティーについても、市販遠隔会議システムに導入されている現状について調査した。 2.海外の研究体制 12月には九州大学創立100周年記念シンポジウムの一環として第5回アジア遠隔医療シンポジウムを開催し、17か国から127名の出席者を得た。アジア各地より医師やエンジニアが参加し、本年度の活動の報告と来年度の活動計画について話し合った。また2月にタイで開催された第33回アジア先端ネットワーク会議では、医療セッションにおいて、消化器内視鏡や心臓カテーテルのライブデモンストレーション、また外科やハイビジョン映像配信を含めた新しい遠隔医療技術を使用したテレカンファレンスを施行した。韓国や台湾などからの招聘に加え、スペイン・バルセロナや南アフリカ・ケープタウンからもエンジニアを招聰してそれぞれの施設における現状の報告をお願いした。さらに台湾・タイ・シンガポールなどのアジア諸国に加え、ブラジル、チリ、コロンビア、ボリビアから若手医師・研究者を招聘して日本の進んだ医療を研修すると共に、今後の遠隔教育を開始するためのプログラムや技術的な準備について協議した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度からアジア以外のヨーロッパ、アフリカ、ラテンアメリカなど世界各地を訪問し、情報通信技術および医療コンテンツの調査・協議を行った。またハイビジョン技術についても新しく開発したシステムを使用してアジアの12地点を接続した会を成功させた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に沿って、今年度の活動をさらに推進しその範囲と調査対象を拡大する。8月と1月に開催されるアジア先端ネットワーク会議においては、これまでの成果を発表する場としてのデモンストレーションやテレビ会議を開催する。また12月には第6回アジア遠隔医療シンポジウムを福岡で開催し、活動の問題点や来年度の計画について協議する予定である。なお既に平成24年度の日本外科学会およびMed-e-Tel2012の国際学会に採択され、昨年度の研究成果を発表することが決まっている。
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